姫沙羅

“究極”を追求する店主のこだわり鮨

姫沙羅

札幌でも屈指の高級寿司店「姫沙羅(ひめしゃら)」
すすきのから移転して7年。円山の東南エリア、閑静な住宅地に店を構えます。

待合スペースには椅子があります

待合スペースには椅子があります

店内には待合スペースがあるので、少し開店前に到着しても大丈夫。雪の多い札幌では有難い造りといえるでしょう。

時間になり案内されたカウンターはL字型の8席。

準備された卓上には「漬物」が置かれています。
この店ではガリを出さない代わりにこれを箸休めにするようです。

メニューは「おまかせ」の1コースのみ。
以下、この日の内容をご紹介していきましょう。

まずは「生ビール」で乾杯。コースのスタートに胸が高鳴ります。

一品目に出された「小鉢」の上には薬味酢橘

その蓋を開ければタチエンガワです。薬味を乗せ、酢橘をたっぷりかけでいただきましょう。

混ぜて味わうのも良し

混ぜて味わうのも良し

食材の良さに出汁・薬味の組み合わせ。そして酢橘のアクセントがちょうど良いバランスで調和しています。

続いては酒肴ではなく寿司でした。「トロタク」の手巻き。

今や “不動のトップバッター”

今や “不動のトップバッター”

マグロの旨さはもちろん、海苔のパリッとした食感と香りも素晴らしい。

「白皮カジキ」

札幌では珍しい「カジキ」

札幌では珍しい「カジキ」

姫沙羅では “白皮” ものに限って使うとのこと。上品な旨味でシャリの甘さを引き立てます。

「コハダ」

これぞ江戸前の寿司タネ!

これぞ江戸前の寿司タネ!

黄身朧(おぼろ)を乗せて、酢の酸味と好バランスを取るまさに伝統の技です。

「トロウニ」

別名 “反則巻き”!

別名 “反則巻き”!

大トロの上に根室のバフンウニという何とも贅沢な組み合わせ!

寿司に入ったことでお酒(日本酒)を頼まず夢中で食べていましたが、これはお酒を合わせずにはいられません。

宮城の「日高見」を注文。

マグロウニ、見事に日本酒とマッチします!

ここで「おっ!」と思わせる盆が目の前に置かれます。
これぞ姫沙羅名物のひとつ「飲兵衛セット」です。

内容はその日によって変わりますが、この日は8品の酒肴が並びました。

ナガスクジラ 日本初の超希少品!
ホッキひも 串焼きで
あん肝 トロリ旨みたっぷり
根ホッケ 幽庵焼きで
磯ツブ 素材が良いので塩で味付け
タラコ “鯛子” のように仕上げています
塩ウニ シャリも少し添えてくれます
サロマ牡蠣 粉醤油で食感も良く旨みも倍増

中でも「ナガスクジラ」は直前に半世紀ぶりに捕獲されたという希少品。
生で食されるのは(今回の捕獲分が)日本初らしい!さすがの大将、良いものは逃しませんね。

専用の箸を添えるほどのこだわり!

専用の箸を添えるほどのこだわり!

これを目にしてお酒を追加しないわけにはいきません。

日高見と同じ宮城の「伯楽星」

日高見と同じ宮城の「伯楽星」

“究極の食中酒” として名高い「伯楽星」。見事に酒肴ともマッチしてくれました。

一般には前半が一品料理・酒肴で後半に寿司という構成ですが、大将曰く「前半に酒肴を出すとお酒ばかり進んでしまい、後半の寿司はしっかりと味わえなくなる」
ゆえにまずある程度寿司を食べてもらって、コースの真ん中におつまみ類を提供しているとのこと。
ここで多少お酒が進んでもその余韻で後半の寿司も楽しんでもらおうというこだわりです。

そのとおりお酒が進む料理ぞろいで次は高知の「美丈夫」を。

後半の寿司は「マツカワカレイ」から。

北海道の誇る “幻のカレイ”

北海道の誇る “幻のカレイ”

これもシャリのうまさが分かる鮨タネです。

「シャコつまみ」

ちょいと“一切れ”置かれました

ちょいと“一切れ”置かれました

「おつまみに戻った?」と思いますが、その意味はすぐにわかります。

すぐ後に「シャコ」を握りで。

大将 “こだわり” の一品です

大将 “こだわり” の一品です

その味わいにビックリ!大将が今一番力を注ぐ “冷凍技術” を活かした一貫とのこと。
確かに甘みも旨みも文句なしで “ツメ(甘ダレ)” など必要ないほどで、先ほどの一切れ甘さ・旨みを確かめてもらう “味見” だったのです!

「イクラ」

大将曰く “3秒ルール!”

大将曰く “3秒ルール!”

イクラならではの “卵の旨味” を残し仕上げ、シャリの温度とも相まってTGK風に!
ゆえに「置いておかずにすぐ食べてほしい」一品とのこと。

「ホッキ」

北海道ならではの鮨タネ

北海道ならではの鮨タネ

食感も香りも抜群でまさに “地元” を感じさせてくれした。

「たち」

たらの白子を北海道では“たち”と呼びます

たらの白子を北海道では“たち”と呼びます

口の中で仕上がる、これぞ “口中調理”。 仕上げのイメージは “リゾット” とのこと。

「ボタンエビ」

全部乗せ!

全部乗せ!

身を巻いた中央に味噌を入れ、その上に卵を乗せます。口の中でシャリと一体化
大将曰く「意匠登録まで取ったウチのオリジナル」で、これも口内調理です。
この店のコンセプトである「魚+米+旨」を象徴しています!

酒肴としても最高レベルで福島の銘酒「冩樂(しゃらく)」が見事なハーモニーを奏でました!

「汁椀」

貝つゆ

貝つゆ

出汁のよく出たお汁で、口中をさっぱりさせつつ旨みも楽しめる一杯。

「バフンウニ」

根室産です

根室産です

この時期ならではの道東ウニ、甘い!

「太巻き」

何と具材は11種類!

何と具材は11種類!

椎茸・芝エビそぼろ・穴子・かんぴょうに車海老・ごぼう・しば漬け等々。
ラストは あえて 甘味ではなく甘みも旨みもたっぷりな「太巻き」にしており、大将によれば「実はこれが一番こだわっている!」とのこと。

途中で「鮨屋のウニ アイスキャンデー」を追加(別料金)。

かつては「ウニに冷凍は合わない」と言われていましたが、最新の技術はその常識をクリア。
大将も研究を重ね、新たなメニューとして開発したのがこの「ウニのアイスキャンデー」です。
時間をかけてゆっくりいただくと “食感や旨味の変化” を楽しむことができます。

以上、この日の「おまかせ」コースの内容を紹介させていただきました。
全体を通してお分かりいただけたように、姫沙羅のコンセプト・こだわりは「魚+米+旨=すし」

「ボタンエビ」などに代表される “口内調理” はまさにその具現化といえるでしょう。

寿司タネはまず「香り」そしてシャリとの融合を重視しています。
大将によればゆえに熟成は最低限必要なものを除き数年前に廃止。現在は新たな技術として冷凍に注力しており、鋭意研究の成果も表れつつある」とのこと。

例えばこの日の「シャコ」や「ウニ」はまさにその結果であり、ここ「姫沙羅」は他で体験のできないまさに “究極” を目指す食空間であるといえるでしょう。

その他の写真

店データ

店名
姫沙羅
住所
札幌市中央区南8条西20丁目1-2
電話番号
011-520-5656(予約専用090-6992-3247)
営業時間
17:00〜、19:30〜(2部制)
定休日
水曜日
アクセス
地下鉄東西線西18丁目駅 徒歩10分
予算
30,000円〜

おすすめメニュー

  • おまかせコース:33,000円(税込、飲み物別)