クネル
ミシュラン星付きのフランス食堂
札幌の狸小路8丁目、通称 “タヌハチ”。人気の店から穴場の隠れ家までが並ぶ、狸小路の中でも指折りのグルメスポットです。
その中の一軒「クネル」は、ここタヌハチに店を構えて11年(2019年現在)になるフレンチレストラン。
元々ファンの多い店でしたが、ミシュランガイド北海道2017ではついに星を獲得するに至り、今や名店としての評価を確たるものにしています。

店名にもなっている「クネル」
店名の「クネル(quenelles)」とは魚のすり身を使った料理のことで、もちろんこの店の看板メニューです。
店によって作り方は異なりますが、ここでは魚のすり身に卵・バターを加えた生地を(特製のソースをかけて)オーブンで焼いています。
日本の(あえて例えれば)「はんぺん」のようなフワッとした仕上がりの中に魚介の旨味を感じさせ、特に白ワインとの相性は抜群です。

これも名物「赤ピーマンのムース」
「赤ピーマンのムース」(450円、以下全て税抜)も外せません。
この料理名を聞いてピンとくる方も多いでしょう。そうです、東京・三田の名店「コートドール」のスペシャリテとしてあまりに有名な一品。
ご主人の屋木宏司さんは、そのコートドールでスーシェフを務めた方。腕利きの料理人なのです。

人気の「オマール海老のテリーヌ」
「オマール海老のテリーヌ」(1,900円)も人気のメニュー。
口に含めば濃厚な海老の風味が広がりますが、決してしつこさを感じない素材と調理のクオリティを感じる一品です。
メイン料理の魚では「エイときゃべつのシェリービネガーソース」(2,000円)、肉では「道産牛尾っぽ肉の赤ワイン煮込みにんじんのピュレ添え」(2,500円)なども “コードドール・スペシャル”。
これらを札幌で味わえる。まさにこの店の魅力といえるでしょう。

「道産牛尾っぽ肉の赤ワイン煮込みにんじんのピュレ添え」
常に5〜6種類が用意されるデザートも楽しみです。
例えば「道産ルバーブのスフレ アイスクリーム添え」(650円)。
長野県と並びルバーブの生産地である北海道らしいデザートで、ルバーブの酸味をスフレの食感が包み、アイスクリームの甘さと一体となることで見事なハーモニーを奏でます。
その他「ココナッツのブランマンジェ」(500円)や各種の「クレームブリュレ」などもあって、それぞれがコーヒーやティーとともに今日の食事を締め括ってくれます。

「道産ルバーブのスフレ アイスクリーム添え」
この店で驚くのは、とにかく「このクオリティでこの値段?」ということ。
特に「赤ピーマンのムース」の450円に至っては、「コスパ」などという言葉を使うのが躊躇われるほどです。
自らを “フランス食堂” とする、そんな気軽な雰囲気と値段で本格的なフランス料理が楽しめる。
ここ「クネル」は札幌で知っておいて損のない、いや知っておくべき一軒といえるでしょう。
店データ
- 店名
- クネル
- 住所
- 札幌市中央区南2条西8丁目6-4
- 電話番号
- 011-876-8778
- 営業時間
- 17:45〜21:30(L.O.)
- 定休日
- 月曜日(祝日営業)
- アクセス
- 地下鉄東西線西11丁目駅 徒歩5分
- 予算
- 6〜7,000円