札幌で蕎麦を食べるなら外せない一軒が、「手打ちそば こはし」。
それはミシュランガイド北海道2012・2017において、札幌市内で唯一「星」を獲得している蕎麦店だからです。

場所は札幌市中央卸売市場・場外市場のすぐ近く、住宅を改装した店舗なので、入口は一般家庭の玄関そのもの。そこで靴を脱いで上がります。

店内にはテーブルが5卓、それぞれ間をあけて余裕ある配置になっており、MAXでも20名くらいまでの収容人員に抑えています。ゆっくり食事ができるようにとの気遣いでしょう。

低めに設置された窓から中庭が眺められる落ち着きのある風情があり、テーブルに置かれた（鳥が咥える）楊枝入れが、蕎麦を待つ時間をも楽しませてくれます。

石臼挽きの自家製粉蕎麦粉は、北海道摩周産と清里産（100％契約栽培）を時期ごとに使い分け、つなぎ無しの十割そばに打ち上げます。そばつゆは厳選の醤油のかえしに本枯れ節で取った出汁を合わせ、やさしい口当たりながらキレのある味に仕上げています。

「せいろ」（900円、以下全て税込）は香り高く、瑞々しい喉越しのよいそばです。

量は少なめなので、しっかり食べたい時は「大盛り」（300円増し）か「２枚」で注文した方がよいでしょう。

「ごぼう天」は小清水町の契約農家で仕入れるごぼうを使った自慢の一品。そばと一緒に楽しめる「ごぼう天せいろ」（1,400円）で味わえます。

その他、「小えびの冷やし天ぷらそば」（1,550円）や温かいそばでは「鴨ねぎそば」（1,900円）なども人気です。

そばだけでなく、季節の食材を使った限定メニューにも力を入れています。
牡蠣や帆立、白魚に、筍、ゆり根、そら豆など、時期ごとに違った料理が楽しめるのは、何度訪問しても飽きのこない工夫といえるでしょう。

「焼きみそ」（500円）や「板わさ」（600円）、「そばがき」（1,100円）などの酒肴も用意しているので、ゆっくりと蕎麦前を楽しむこともできます。
なお「玉子焼き」（1,200円）は、混雑時には提供できない場合もあるので、ご確認をおすすめします。

平日は昼のみの営業ですが、土日は夜の部（17:30〜20:00）もあります。