鮨処 有馬
道産食材にこだわった“蝦夷前寿司”の名店
札幌に寿司店数あれど、ここ「鮨処 有馬(ありま)」ほど “北海道の食材” にこだわる店もそうはありません。
場所は札幌の人気商店街「狸小路」の4丁目信号のすぐ南側にある「南3西4ビル」の4階。
エレベータを降りるとそのまま店へ入店できる造りになっています。
店内はカウンター7席。店主の目の行き届く範囲のサイズ感といえるでしょう。
この店では仕込みを済ませた食材を最後の調理を目の前で仕上げるスタイル。これぞカウンターグルメの醍醐味です。
今回はそんな「鮨処 有馬」で味わえる “蝦夷前寿司” の真髄をご紹介しましょう。
メニューは「おまかせコース」一本。季節や食材の旬、その日の仕入れで変わりますが、前半におつまみ系一品料理を5〜6品、後半に寿司を10貫ほどという構成です。
「生ビール」(サッポロクラシック)で乾杯の後、一品目は「大和蒸し」。有馬流“茶碗蒸し”ともいえる一品で、きんき・ほたて・イカ・ネギに大和芋をかけて蒸したもの。
ご主人が「熱いのでお気をつけくださいね」と仰るとおり熱々で心まで温まります。
出汁の味わいが素晴らしい。お酒にもピッタリで、早速新たな一杯を注文。
究極の食中酒として知られる宮城「伯楽星」を合わせました。
続く一品は噴火湾産の「水だこ」。すりオクラにアスパラを添えて。
羅臼の「ばふんうに」と函館の「するめいか」を出汁のジュレで。
「蒸しあわび」を肝ソースで。
後半はシャリ玉を投入。
日高産「八角」の味噌漬け焼き。北海道ならではの珍魚「八角」の脂乗りに驚きます。
「しゃこ」石狩湾産、小豆菜添えで。
「あん肝」余市産鮟鱇を使用。丁寧な裏漉しに奈良漬をブレンド。
ここで「ガリ」が置かれ、後半の寿司に入ります。
まずは道東別海産の「ほたて」。繊維を活かしたカットで食感が素晴らしい。
「ひらめ」は積丹産。昆布締めにして “えんがわ” を乗せてアクセントに。
「にしん」は寿都産で、脂乗りが良くちょいと乗せたエシャレットが良い仕事を。
「ぼたんえび」は噴火湾の朝獲れもの。湯引して食感よくいただけます。
羅臼産「ばふんうに」は口中でとろけるような旨味が広がります。
まぐろ「中とろ」は函館産。まぐろの香りと脂の旨味が別格!
「きんき」はブランドとして知られる網走産。さすがの脂乗りが楽しめました。
道東羅臼産の「大助(おおすけ)」もまた素晴らしい脂の乗り。これぞ大助の魅力です!
「汁椀」。見た目は “なめこ汁” ですが、中にプリプリの海老頭が入っていい味を演出。
根室で揚がった「ずわいがに」を手巻きで。何と “イバラ蟹の内子” とともに。
「穴子」は噴火湾もの。ふんわり仕上げてくれました。
ラストは「玉子」。カステラ風で締めに最適。
なお日本酒はトップの「伯楽星」に続き、福岡「三井の寿」、三重の「作(ざく)」。
そして最後にはやっぱり「道産魚には道産酒」ということで、「二世古(にせこ)」を。
どれもこの店の料理・寿司によく合うセレクトでした。
この日の内容は一品料理が7品、寿司が最後の玉子を含め11種。ほぼ全てに道産の魚・食材を使っているというこだわりで、和食職人経験もあるご主人の特に“出汁”の引き方は並々ならぬ技を感じます。
札幌で北海道らしい “蝦夷前寿司” を味わうならここ「鮨処 有馬」は外せない一軒であることは間違いありません!
その他の写真
店データ
- 店名
- 鮨処 有馬
- 住所
- 札幌市中央区南3条西4丁目 南3西4ビル 4F
- 電話番号
- 011-215-0998
- 営業時間
- 18:00〜、20:30〜 2部制
- 定休日
- 日曜・祝日
- アクセス
- 地下鉄南北線すすきの駅 徒歩7分
- 予算
- 20,000円〜