まむろ
創業半世紀の「札幌豚丼」専門店
“北海道グルメ” のひとつである「豚丼」。本場は十勝地方とされており、現在でも帯広ではその発祥店をはじめ多くの店が豚丼を提供し人気を集めています。
十勝の “ご当地グルメ” ともいえる豚丼ですが、札幌でも最近はその専門店が増えてきました。
今回ご紹介する「まむろ」はその中でも最古といえる老舗で、創業は昭和46年(1971年)。なんと50年、半世紀にわたる歴史を誇ります。店の場所はすすきの中心部から少し西に向かった札幌市電通り、すすきのから2つ目の停留所「東本願寺」すぐ近くです。数年前まではすすきの中心部に店を構えていましたが、入居するビルの火災で現在の場所に移転しました。
店内はカウンターに小上がりという、昭和の定食屋風。お品書きには「豚丼」と数点のサイドメニューのみという、豚丼一本で勝負の専門店です。
その豚丼は3種類。まずは普通の「豚丼」、肉の質と量が上がる「上豚丼」、そして肉とご飯の量が増える(大盛り)が「特豚丼」になります。
メニューを絞っているだけに、食材の質にはこだわっており豚肉はその時期最も質の良い道産ものを厳選し、米も北海道米を店の味に向いた配合でブレンドしているとのこと。
豚丼を注文すれば、厨房から肉を焼く音と空腹を刺激する香りが漂ってきます。出来上がって目の前に置かれた豚丼は、たっぷりの豚肉にやや濃い色のタレ、肉の上には白コショウがかけられているのが特徴的です(コショウも相性の良いものを厳選)。
まずは豚肉をひと口。肉はやや薄めで脂身の少ないロース肉、最初はタレの甘さが印象的ですが、ご飯と一緒に食べるとちょうど良いバランスです。さらにコショウがアクセントとなり箸が進みます。ご飯はやや硬めの炊き上がりで、タレが全体によくしみ渡ります。
食べ進むに従い、最初は甘く感じたタレの “旨味” が前面に出てきます。さすがは半世紀の歴史を誇る老舗店の秘伝ダレです(火事移転の際もストックがあって店が継続できたとのこと)。
味噌汁は濃いめのタレに合わせるかのような薄味で、漬物も味のリセットができるシンプルなものになっています。
「まむろ」で豚丼を食べて感じるのは、十勝豚丼とは異なる「札幌豚丼」であるということ。“札幌で豚丼を食べる価値ここにあり” といえるでしょう。
なお、テイクアウトにも対応しているので帰宅やホテルへ戻る際に利用するのも良いかもしれません。
その他の写真
店データ
- 店名
- 豚丼のまむろ
- 住所
- 札幌市中央区南7条西6丁目 J1すすきのビル1F
- 電話番号
- 011-511-6256
- 営業時間
- 11:00〜20:00(日曜日は〜19:00)
- 定休日
- 月曜日
- アクセス
- 札幌市電東本願寺徒歩1分
- 予算
- 〜1,000円