(閉店)一水庵
札幌市電に揺られて蕎麦グルメ
※「一水庵」は2022年11月をもって閉店しました。
今回ご紹介する蕎麦店「一水庵(いっすいあん)」は近くにJRや地下鉄の駅がないという場所ながら、昼時には待ち客が出るほどの人気店です。
理由の一つが、札幌の蕎麦部門で現在4軒のみのミシュラン “ビブグルマン” 獲得店であること。
その高評価は、もちろん「そば」の味にあります。この店では3種類の蕎麦粉を使ってそばを打っています。蕎麦粉を2種類使う店は見かけることもありますが、3種類というのはかなり珍しいといえるでしょう。
まずは、「並み粉せいろ」(820円税込)。一般に「もり」とか「せいろ」として出される蕎麦の香りとのど越しのバランスが良いものです。
そして「粗挽き田舎」(850円)は、蕎麦の甘皮まで挽き込んだ粉で打った色の濃いそば。
さらに、蕎麦の実の芯の部分だけを使う白く上品な「御前更科」(930円)、という3種類です。
並み粉と更科は「二八」(つなぎ2:蕎麦粉8)、田舎蕎麦は「外一」(つなぎ1:蕎麦粉10)という仕立です。
つゆはひと月以上寝かせた「かえし」に、厚削りの鰹節から取った一番出汁を合わせたもの。
(冷たい)そばはキリッと締まった冷やし具合で、のど越しの良さを辛口のつゆが引き立てます。
一方温かい蕎麦のつゆはほど良い甘さで、まろやかな口当たりが印象的です。
種物では「天せいろ」(1,580円)がおすすめ。天ぷらは、天然にこだわった海老に季節の野菜という組み合わせで、コスパの良さが際立ちます。その他、浅草海苔を散らした冷やしたぬき風の「冷やし浅草」(1,100円)や納豆と6種類の味が楽しめる「巣ごもり」(1,200円)はこの店のオリジナルメニューとして人気です。
昼だけの営業ながら地酒なども用意されているので、「一水庵の玉子焼」(810円、数量限定)や「蕎麦味噌」(500円)などをつまみに “昼飲み” を楽しむこともできます。
近くにはJRや地下鉄の駅がないので、札幌市電でのアクセスがおすすめ(西線9条旭山公園停留所 徒歩1分)。道中、市電に揺られながらの市内見物も楽しいものです。
その他の写真
店データ
- 店名
- (閉店)一水庵
- 住所
- 札幌市中央区南9条西15丁目1-36
- 電話番号
- 011-532-7151
- 営業時間
- 11:30〜15:00(売り切れ終了)
- 定休日
- 火曜日・第1・3月曜日
- アクセス
- 札幌市電 西線9条旭山公園駅 徒歩1分
- 予算
- 〜1,000円