sake.成田屋
日本酒専門の立ち飲みBar & 酒販店
日本酒好きならぜひ知っておきたい店をご紹介しましょう。
その店は「sake.成田屋」。
地下鉄東西線のバスセンター前駅から二条市場に向かう途中のビル地下にあります。
旧店名は「sake.bar.成田屋」(改名したことが看板にも記されています)ですが、基本は酒販店。
店内の棚には日本酒の瓶がズラッと並び、大きな冷蔵庫とその前には立ち飲みカウンターが設置されています。その他小さな立ち飲み用テーブルも数卓。
ここで試飲して気に入ったお酒を購入することもできるし、本格的に飲み比べを楽しむこともできます。
この店のメニューと注文方法は独特で、品書きは以下のとおり。
・呑比べ Standard 15分:770円(税込)
・呑比べ Standard 30分:1,320円
・呑比べ Standard 60分:2,200円
これが基本の試飲〜飲み比べの選択肢。
その時の特選酒などとの組み合わせや購入したお酒を “角打ち” 的に楽しむ(グラス+チェイサー)メニューもあります。
さらに最近裏メニューで「呑比べALL無制限」(11,000円)も設定されたようです(店主に確認を)。
純粋な “居酒屋” ではないので、おつまみは限定されたものが数品。
ただしどれもが素晴らしい!
・ホタルイカの素干し:77円/本
・生ハムのようなカツオ節:550円/皿
・そのまんまあご:110円/本
・塩3種:110円/皿
まさに“酒飲み”の嗜好に合ったセレクトです。
入店したらまず以上の品書きを見て注文を決めますが、支払いは「キャッシュレス決済」のみ。
現金は使えませんのでご注意ください。
今回は「呑比べ60分」に「生ハムのようなカツオ節」「そのまんまあご」「塩3種」を注文。
日本酒は店主が厳選、蔵にも出向きその酒造りや考えを聞いた上で仕入れています。
酒米を自家栽培、あるいはその土地の米にこだわる蔵はポイントが高いようです。
一般的な知名度の高い酒は少ないのですが、日本酒通には “知る人ぞ知る” 的ラインアップとなっています。
そのため自分で選択するのは少し難しいともいえ、店主に好みを伝えてセレクトしてもらうのがおすすめです。
今回は新潟県糸魚川市の猪俣酒造「月不見の池(つきみずのいけ)純米吟醸ひやおろし」から。
地元の早川谷で蔵人が栽培した酒米で醸した新酒が程よく熟成感を纏った、この時期ならではの「ひやおろし」。香りのバランスが何とも素晴らしい。
最初の一杯にこれを選ぶ店主のこだわりも感じました。
次は佐賀県鹿島市の馬場酒造場「能古見(のごみ)特別純米 辛口」。
地元米の「さがの華」「さがびより」を使い、キレの良いあっさり感の中に米の旨味を感じるお酒に仕上げています。
さらに糸魚川市からは渡辺酒造店の醸す「根地男山(ねちおとこやま)伝承酒」。
地元根地谷で自家栽培する酒米を使い、そのテロワールを表現した味造り。スッキリした口当たりに米の旨味と甘みを両立させた一杯が楽しめます。
(この他いろいろ味わいましたが、別途でのご紹介といたします ※)
これらの厳選酒に合わせる “アテ” はまず「塩」。
“塩で一杯” とはまさに酒呑みの典型スタイル。
その理由は味の基本となる「五味」である甘・酸・苦・旨・塩のうち、お酒に無い「塩味」を補完しその味わいを深めるからです(お酒の五味は甘・酸・辛・苦・渋ともいわれます)。
店主はお酒同様に「塩」も厳選。3種類盛り合わせで110円というサービス価格で提供しています。
「生ハムのようなカツオ節」はその名のとおり薄いハムのような食感のある鰹節で、日本酒の「グルタミン酸」と鰹節の「イノシン酸」の組み合わせによる“旨味相乗作用”(一番だし同様)の効果が期待できますし、実際にその味わいを感じます。
「そのまんまあご」も同じく“トビウオ”のイノシン酸による旨味倍増が魅力の一品。
これら店主こだわりの “アテ” をつまみつつ、日本酒をいろいろ味わってみてはいかがでしょうか。
日本酒好きにとっては間違いなく、札幌の新たな “聖地” となる注目店でしょう!
instagramでの情報チェックもおすすめです。
※ なお、成田屋で味わえる銘酒はここでは紹介しきれないほど(常時約200種類!とか)。追って「コラム」記事等でその他のお酒をご紹介していきます。
その他の写真
店データ
- 店名
- sake.成田屋 Webサイト
- 住所
- 札幌市中央区南2条東2丁目9-6 大都ビル B1F
- 電話番号
- 050-1754-3456
- 営業時間
- 15:00〜21:00(変更はSNS参照)
- 定休日
- 日曜・月曜・祝日
- アクセス
- 地下鉄東西線バスセンター前駅 徒歩5分
- 予算
- 1〜2,000円