旭川で味わうご当地グルメ!旭川のグルメを楽しめる店もご紹介
旭川ってどんな街?
「旭川」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?
北海道の一都市であり、「旭山動物園」のあるところ。
近郊には観光地として知られる富良野や美瑛がある。
当然ながら冬は雪が多く、寒い。
グルメでは「旭川ラーメン」は聞いたことがある。
…こんなところでしょうか。
確かにどれもが事実です。
旭川は北海道の一都市ではありますが、その人口は札幌に次ぐ北海道第2の都市なのです(約33万人)。
位置は北海道のほぼ中心部、山に囲まれた盆地にあります。
夏は暑く冬は寒い、寒暖差の大きい気候です。特に気温は日本最低の記録(マイナス41.0℃、1902年)を長年に渡って保持しています。
夏は暑いとはいえ、北海道独特の低湿度気候のため、比較的過ごしやすいと言われています。
近郊には人気の観光地である富良野や美瑛があり、旭川の旅行の際はともに訪問することが多いようです。
「川のまち旭川」と言われるように、石狩川をはじめ河川が多く(167本、うち一級河川50本)水が豊富なため米作や酒造りが盛んで、現在でも北海道の酒造会社12蔵中の3蔵が旭川にあります。
さて、ここからはイメージと繋がりにくいかもしれませんが、実は旭川、豊富な海鮮物に恵まれている土地なのです。
旭川は先にも書いたように北海道のほぼ真ん中にあります。
それゆえ、古くから道内各地への流通の要所で、特に太平洋・日本海・オホーツク海に囲まれた北海道において、海産物の流通は極めて重要な位置を占めていました。
最近では流通インフラの発達により、食材の輸送時間がさらに短くなり、旭川には北海道各地の海から魚介類が集まって来ています。
このことから、旭川は陸地・盆地のイメージからは信じられないほど海鮮物に恵まれているのです。
さらに、昔から養豚業が盛んで「上川豚」は今やブランドもの、国内屈指の農業地帯でもある野菜も自慢、というように食材豊富な旭川ではいろいろなグルメも楽しめます。
旭川のご当地グルメはいくつかありますが、ここでは代表的な「ラーメン」「新子焼き」「塩ホルモン(+トントロ)」について、おすすめの店(旭川の海鮮のおいしさを享受できるお店もあります)とともにご紹介していきましょう。
旭川ラーメン
旭川の代表的なグルメといえば、まずは「ラーメン」でしょう。
北海道のラーメンとしては「札幌ラーメン」が寒冷地=熱いラーメンという図式を作り上げ、その後旭川から東京など全国各地に進出した店(蜂屋・山頭火など)が人気を呼び、函館とともに北海道の「3大ラーメン」と称されるまでに至っています。
それぞれの代表的な味は札幌が「味噌」、函館は「塩」、そして旭川は「醤油」とされています。
蜂屋
旭川のラーメンに「醤油(正油)」味が多いのは、旭川に古くから醤油の大手蔵(日本醤油工業)があり、それを使ったラーメン店が増えていったからとされています(諸説あり)。
そんな旭川ラーメンを代表する一軒が「蜂屋(はちや)」です。
創業は昭和22年(1947年)。当時、蜂蜜を使用したアイスクリームを販売していたことから「蜂屋」の家号としていました。その後家族が製麺所を始め、蜂屋もラーメン店として歩み始めます。
蜂屋のラーメンは「動物系と魚介系のダブルスープ」に焦がしラードを加え、水分量の少ない「低加水麺」を使うことが特徴で、このスタイルは後々旭川ラーメンのスタンダードとなりました。
・店名:蜂屋 五条創業店
・住所:旭川市5条通り7丁目右6
・電話番号:0166-22-3343
・営業時間:10:30~19:50
・定休日:木曜日
・アクセス:JR旭川駅 徒歩約10分
・おすすめメニュー:しょうゆ(800円税込)
みづの
もう一軒、旭川のおすすめラーメン店をご紹介しましょう。
その名は「みづの」。旭川駅から名橋「旭橋」に向かう途中にあり、創業は昭和42年(1967年)という老舗のラーメン店です。
ここは醤油ラーメンがメインながら、他の「旭川ラーメン」とは一線を画しています。
看板や暖簾に「生姜ラーメン」の文字があるように、名物は「生姜ラーメン」。おろした生姜が入った醤油味のラーメンです。
これは「ダブルスープ」が主流の旭川ラーメンとは違い、かつて東京に多くあった生姜出汁の効いた醤油ラーメン(支那そば系)や近年人気の新潟「長岡ラーメン」を思い出させます。
「みづの」のラーメンは、寒い冬の旭川でも“食べれば体がポカポカに温まる”ご当地の名物です。
・店名:みづの
・住所:旭川市常盤通2丁目
・電話番号:0166-22-5637
・営業時間:10:30~15:00、17:00~19:00、日曜日は11:00~17:30(スープがなくなり次第終了)
・定休日:不定休
・アクセス:JR旭川駅 徒歩約15分
・おすすめメニュー:しょうが(ラーメン、700円税込)
新子焼き
旭川ご当地グルメの2つめは「新子焼き」。若鶏の半身を丸ごと焼き上げる、戦後の旭川で誕生した料理です。
旭川では主に焼き鳥店で提供されていますが、一般の居酒屋や料理店でもそのメニューを見かけるほどの言わば“ソウルフード”となっています。
ぎんねこ
旭川に行ったら外せない名物店の一軒が、「ぎんねこ」。旭川駅から10分ほど歩いた「5・7小路 ふらりーと」という飲屋街の端にある焼き鳥店です。
その人気は凄まじく、13時の開店から早くも席が埋まり始めます。
名物はもちろん「新子焼き」。
若鶏の半身を丸ごと豪快に焼きあげるので、出来上がりまでに約30分(混雑時は〜1時間)かかります。
タレと塩味がありますが、「ハーフ&ハーフ」もOKです。
焼きあがると食べやすくカットしますが、その前に写真を撮らせてくれます。半身丸ごとの新子焼きもカメラに収めておきましょう。
もちろん専門の「焼き鳥」もおすすめ。「串のフルコース」(850円)を頼めば、一通りのネタを味わえます。もし、まだ食べられるようなら「あずき」がおすすめ。希少部位の「脾臓」ですが、串物にぴったりの大きさと味わいです。
なお、この店は予約不可(訪問前の空席確認は可)なので、席が空いていればラッキー!くらいの気持ちで行きましょう。回転は悪くないので、待ち時間はそれほどでもありません。
・店名:焼鳥専門 ぎんねこ
・住所:旭川市5条通7丁目右6
・電話番号:0166-22-4604
・営業時間:13:00~22:00
・定休日:月曜日
・アクセス:JR旭川駅 徒歩10分
・おすすめメニュー:新子焼き(1,380円税抜)
・公式ホームページ
独酌三四郎
旭川の居酒屋、いや北海道の居酒屋を代表する店、それが「独酌三四郎」。
旭川の繁華街「3・6街(さんろく、3条通6丁目)」から少しだけ離れた場所にひっそり佇む、昭和21年(1946年)創業の老舗です。
元々地元をはじめ北海道内、さらには日本各地からも居酒屋ファンの集まる名店でしたが、ネット情報の普及や近年では「孤独のグルメ」に登場したこともあって、ますますの注目を集めています。
名物は「焼き燗」。お湯で温める普通の「お燗」ではなく、火でお酒を温めるものです。これにより、酒の味がまろやかになり旨味も出てくるとされています。
この店でも旭川のソウルフードである「新子やき」が食べられます。
他の店のような“豪快に焼く”というよりも、創業以来の秘伝のタレで焼いたものを食べやすく丁寧にカットして出してくれるのが“三四郎流”です。
その他、刺身類や肉(上川豚など)、野菜など何を食べてもグレードの高さを感じます。
ここ「独酌三四郎」こそは“海、山、畑、すべてに高品質な食材の集まる旭川”をまさに象徴する居酒屋と言えるでしょう。
・店名:独酌三四郎
・住所:旭川市2条通5丁目左7号
・電話番号:0166-22-6751
・営業時間:17:00~23:00(L.O.22:00)
・定休日:日・祝日、年末年始
・アクセス:JR旭川駅 徒歩約10分
・おすすめメニュー:新子やき(950円税抜)
塩ホルモン・トントロ
旭川のご当地グルメの締めは「塩ホルモン」と「トントロ」です。
ともに最近では「焼肉」のメニューとして一般的になって来ましたが、その発祥はここ旭川とされています。
旭川は元々養豚が盛んで屠場もあったため、新鮮なホルモンが入手できる土地でした。
その“鮮度”があってこそ、塩・コショウのみの味付けで提供する(できる)「塩ホルモン」の誕生に繋がったのでしょう。
さらにそれまではソーセージなど加工食材などに使われていた豚の頰肉も「トントロ」として売り出され、今では人気のメニューとして定番化しています。
炭や
「炭や」は昭和61年(1986年)に創業、早い時期から関東圏(当時の大宮市)に進出したことで「トントロ」の名を広める一役を担いました。
旭川での発祥については諸説あるものの、「トントロ」の名を広めたのはこの「炭や」であることは疑いがありません。
全ての食材に自信を持っており、あくまでも「塩味」にこだわっています。
特に「塩ホルモン」「上ホルモン」が人気で、塩ホルモンは「ガツ(胃)」、上ホルモンは「直腸」です。両方楽しめる「ミックスホルモン」もあります。
看板の「トントロ」(豚のホッペ)はきれいなピンク色の肉で、歯切れの良い食感と脂の旨味が特徴です。
この店ではまずこの「人気の3品」をおすすめしますが、あれば注文したいのが「タンモト」。
これはあればラッキー、食べてみてのお楽しみです。
・店名:炭や
・住所:旭川市5条通8丁目右3
・電話番号:0166-26-4303
・営業時間:17:00~23:00(日祝16:00〜22:30)
・定休日:不定休
・アクセス:JR旭川駅 徒歩約10分
・おすすめメニュー:ミックスホルモン(360円)トントロ(420円)
馬場ホルモン
「塩ホルモン」の発祥の店として有名なのが、「馬場ホルモン」です。
メニューはありません。何故なら「塩ホルモン」だけだから。
塩ホルモンは一皿にいろいろな部位が混ざって出て来ます。後はひたすら焼いて食べるだけ。
ご飯ものは無いので、コンビニのおにぎり等持ち込みがOKとなっています。
・店名:馬場ホルモン
・住所:旭川市7条通8丁目右4
・電話番号:0166-23-0947
・営業時間:16:30~21:30
・定休日:日・祝日
・アクセス:JR旭川駅 徒歩約15分
・おすすめメニュー:塩ホルモン(400円税込)
旭川のおすすめお土産
旭川に行ったならお土産にしたい3品をご紹介します。
どれもがお土産にはもちろん、食べ歩きや帰りの電車でも楽しめるものです。
ジュンドッグ:地元で愛される不思議なスナック
「ジュンドッグ」は言い表すならば“洋風おにぎり”、あるいは“和風ホットドッグ”となるであろう、ちょっと不思議な(スナック的)食べ物です。
元々は美瑛の洋食レストラン「洋食や純平」(現「洋食とCafe じゅんぺい」 http://biei-junpei.com/)という店で作られたものですが、現在旭川で販売されているのものは「ピジョン館」(下記参照)での製造となっています。
その「ジュンドッグ」はエビフライなどをご飯で包み、ギュッと圧縮して棒状にしたもので、中身は「エビフライ・チキンカツ・あらびきソーセージ・えび大葉巻」の4種類があります(400円〜、その他限定品もあり)。
温かい状態で食べるのがおすすめとされており、旭川駅の土産売り場などで購入すると「温めるかどうか」聞いてくれるので、食べ歩きや電車内で食べるなら温めてもらいましょう。ただし、相当熱々にしてくれるので火傷に注意、少し待って蒸らして食べるのがおすすめです。
旭川版「ジュンドッグ」は旭川駅をはじめ、旭山動物園や道の駅・何カ所かの病院などでも販売していますが、ピジョン館でで購入するなら下記を参考に訪問してください。
・店名:ピジョン館
・住所:旭川市東光11条2-4-22
・電話番号:0166-33-0202
・営業時間:10:00~18:00、食事11:00〜15:00(L.O.14:30)
・定休日:水曜日
・アクセス:JR旭川四条駅から2km以上あるので車での訪問がおすすめ
・ 公式ホームページ
エチュード「お昼ねプリン」:日本一にもなったプリン
スイーツのお土産なら旭川の洋菓子店「エチュード」が製造販売する「お昼ねプリン」(4個入1,283円税込)が人気です。
かつて「プリンの殿堂」で第1位になったり、最近でも人気テレビ番組で紹介されたりとその知名度はなかなかのもの。
以前は「ひよこのお昼ねプリン」というネーミングだったように、そのビンや包装紙にはひよこの絵が描かれています。
スプーンでひと口食べてみれば、北海道ならではのミルク感と卵のコクのバランスに「まさに北海道!」、素材の良さと製造の技術を感じさせてくれます。
「お昼ねプリン」は旭川駅など各所で販売していますが、本店で購入したい場合は下記に訪問してください。
・店名:エチュード洋菓子店 旭町店(本店)
・住所:旭川市旭町1条通9-689-23
・電話番号:0166-54-7899
・営業時間:10:00~19:30
・定休日:水曜日
・アクセス:JR近文駅から約2kn 車での訪問をおすすめします
・ 公式ホームページ
男山酒造り資料館
冒頭にも記したように、旭川には3つの酒蔵があります。
中でも全国的な知名度では「男山」が一番でしょう。
その男山酒造の酒造り文化を伝える「男山酒造り資料館」は、昔の酒造りの道具やその歴史を裏付ける史料類も展示されています。
男山の試飲やお土産コーナーもあるので、自慢の名酒を味わって、お土産に小瓶などを購入してみるのもよいでしょう。
・施設名:男山酒造り資料館
・住所:旭川市永山2条7丁目1
・電話番号:0166-47-7080
・営業時間:9:00~17:00
・定休日:年末年始
・アクセス:JR旭川駅からバス・タクシーで約20分
・公式ホームページ
旭川のご当地グルメを楽しもう
旭川のご当地グルメである「ラーメン」から「新子焼き」、「塩ホルモン」をそれぞれのおすすめ店とともにご紹介しました。これらは旭川の食文化を象徴する料理であり、旭川を訪れたならぜひとも味わっていただきたいものばかりです。
そしてお土産にも使えるグルメのミニ情報も加えてみました。
現在実施されている(※)「Go Toトラベルキャンペーン」も活用して、北海道旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。
(※)当記事作成時点