はらっぱカレー店
辛くない!スパイスカレー
“カレーの街” 札幌では、数多くの店がご当地グルメのスープカレーをはじめ、いろいろな種類のカレーを提供しています。
そんな中から今回は「はらっぱカレー店」をご紹介しましょう。この店は、札幌でも一際独自性の高いカレーを食べさせてくれるからです。
場所は地下鉄東西線西11丁目から南に歩いて2〜3分。市電通りを渡ってすぐのビルですが、遠目にはお店のようには見えません。建物の前には小さな看板、入口の先の階段を数段上がる中2階のようなフロアに店の入口があります(住所は1階なのでご注意を)。
店内はL字カウンターに10席。カフェ風のカジュアルな雰囲気で、壁やカウンターなどには(料理などについての)親近感を覚えるような手書きの説明があります。
この店のカレーの特徴は「辛くないスパイスカレー」。
20種類以上のスパイスを使いながら全く辛さを感じさせません。
その秘密は「玉ねぎ」です。
店内の黒板にも「はらっぱカレーはたまねぎが命」とあるように、玉ねぎには徹底してこだわります。北海道内の3軒の契約農家から直接仕入れた玉ねぎを、それぞれの良さを引き立てるようにブレンドして使っているとのこと。
この玉ねぎの甘みと旨みがスパイスと相まって、オリジナリティのあるカレーに作り上げているのです。
さらにこの店ではカレーに一般的な小麦粉は使わず、水分はほぼ玉ねぎによるもので、化学調味料・保存料なども使いません。
カレーの種類はチキンカレー・キーマカレー・マトンカレー(5食限定)・サグチキンカレー(青菜入り)・やさいカレーの5種類。
それぞれサイスが3種類、スモール(ごはん150g)レギュラー(250g)ビッグ(450g)があります(カレーの量も変わります)。
看板メニューは「チキンカレー」ですが、初めてなら「ハーフ&ハーフ」がよいでしょう。2種類のカレーを半分ずつ盛り合わせにできるので、お店でもこれをオススメ!としています。
なお、カレーの値段はサイズで(ハーフ&ハーフは組み合わせでも)値段が変わるので、詳しくはこちらをご参照ください。
全てのカレーには野菜のピクルス「アチャール」、マッシュしたジャガイモに玉ねぎ・ハーブを加えた「ボッタ」、日替わりの「ひとくちデザート」が付いています。
この日はチキンとキーマの「ハーフ&ハーフ」を注文しました。
まずはチキンカレー。独特なとろみ(+サラリ)感のあるカレーは玉ねぎの甘みと旨みが凝縮、そこにスパイスがほどよいアクセントをつけており、鶏肉も柔らかく煮込まれています。
合わせる「ごはん」はこれも道内の米農家によるカスタムブレンドの “5分づき”(白米と玄米の中間くらいの精米度)で、この店のカレーとの絡み(マッチング)もとても良いものです。
「キーマカレー」は牛と豚の挽肉を使ったカレーで、具はジャガイモ。スパイスとともにジンジャーがバランスよく味を引き締めています。
カレーはまずはそのまま味わって、辛さが欲しければカウンターに置いてある「辛みスパイス」を加えましょう。
そして途中で、一切れ付いている「チャパティ(無発酵パン)」にカレーを乗せてひと口。
さらに付け合わせのアチャールやボッタを加えて食べてみれば、これもまた味変が楽しめます。
最後は2つのカレーも付け合わせも全部混ぜていただきます。
するとそれまでにない新たな味わいが感じられ、最後まで飽きることなくカレーを楽しむことができるでしょう。
付け加えなければならないのが、この店の「サラダ」のこと。
それは「玉ねぎ」にこだわるゆえに生み出された、オリジナルの玉ねぎドレッシングのことでもあります。
「コリアンダーの塩・カルダモンのフルーツ・セサミのしょうゆ」という3種類の味があり、どれもが野菜をおいしく食べさせてくれるものです。
店でも「ドレッシング食べるためのサラダ」とまで言うほどで、もちろんカレーとのセットも可能なので、ぜひともの注文をおすすめします。
店はカジュアルなカフェ風の造りで「コーヒー1杯でもどうぞ」としていますが、人気店なのでランチタイムを外した時間の訪問がよいでしょう。イタリアの特選豆を使用した「アイスコーヒー」は特におすすめとのことです。
ここ「はらっぱカレー店」のカレーは、そのポップな店名や独自性から “創作系” と思われがちかもしれません。しかしそのルーツを遡れば、かつて東京で “知る人ぞ知る” とされた(バングラディシュのカレーを提供していた)伝説の店にたどり着く。そんな本格派のバックボーンも実はあるのです。
一度この店のカレーを体験して、その「辛くない」良さを味わってみてはいかがでしょうか。
その他の写真
店データ
- 店名
- はらっぱカレー店 Webサイト
- 住所
- 札幌市中央区南1条西11丁目327-19 下妻ビル1F
- 電話番号
- 011-839-5780
- 営業時間
- 11:30〜20:15(土曜日は17:15)
- 定休日
- 日曜日・祝日、不定休あり
- アクセス
- 地下鉄東西線西11丁目駅 徒歩2分
- 予算
- 〜1,000円