香季 清流庵
円山の住宅地に佇む隠れ家蕎麦店
円山地区の、特に裏参道沿いやその周辺にはおしゃれな飲食店が数多くありますが、ここではその中の一軒「香季 清流庵(せいりゅうあん・蕎麦店)」をご紹介します。
場所は裏参道の西22丁目を少し南に入ったところですが、通りから奥に入ったところにあるので最初はわかりにくいかもしれません。まさに隠れ家的なお店です。
大きな赤い暖簾をくぐると、石材を配した短いアプローチがあり、その先にも小さな赤い暖簾。引き戸を開けると、そこは民家同様の玄関でスリッパが数足並んでいます。
玄関の正面にも閉められた引き戸があり、この時点ではお店側の反応はありません。スリッパに履き替え、引き戸を開けて入店しましょう。
そこで初めてご主人の「いらっしゃいませ」の声。ご主人一人で切り盛りされているのです。
古民家をリノベーションしたと思われる手造り感のある和モダン風な店内。カウンター5席に2人がけのテーブルが2卓、店の奥には座敷という配置になっています。
着席すると冷水とお茶、そして猪口に入った甘酒を出してくれます。
お冷やお茶も用意されない店がある中でこのサービスは高ポイントでしょう。
蕎麦は冷たいものが「二八」・「十割」とあり、さらには「さらしな」も含め三種類の蕎麦が食べられるのは札幌では珍しいといえます。
「二八・十割」はやや色が濃い中太の蕎麦で、しっかりとした喉越しです(もちろん「さらしな」はきれいな白)。
「天せいろ」はせいろそばに、薄い衣でサックリと揚げられたエビ天や野菜天が山盛りです。
温かい蕎麦は「かけ」をはじめ、珍しい「揚げ餅そば」なども用意されています。
蕎麦前も楽しめるのが嬉しいところで「天ぷらの盛合せ」をつまむもよし、「揚げ蕎麦チーズ和え」やこの店独特の「揚げ蕎麦がき」(ともに上の写真の小鉢)を楽しむのもよいでしょう。
その他、揚げ出し豆腐のお餅版ともいえる「揚げ餅(なめこおろし)」もおすすめです。
日本酒は旭川の「法螺吹」や新潟の「八海山」、静岡の「喜久酔」などの銘酒を厳選しています。
手打ちのそばに、工夫を凝らした酒肴で蕎麦前も楽しめるここ「香季 清流庵」は、円山の住宅街に佇む隠れ家的名店といえるでしょう。
店データ
- 店名
- 香季 清流庵
- 住所
- 札幌市中央区南3条西22丁目2-11
- 電話番号
- 011-640-7711
- 営業時間
- 11:00〜15:00、18:00〜22:00
- 定休日
- 水曜日・不定休
- アクセス
- 地下鉄東西線円山公園駅 徒歩8分
- 予算
- 1〜2,000円