鮨 八つ葉 円山
中標津発の「蝦夷前」寿司を円山で
「鮨 八つ葉(やつは)円山」は2021年11月、円山・環状通り沿いにオープンした新進の寿司店。中標津町でミシュランガイドにも掲載の名店「鮨わたなべ」、その札幌店(すすきの)の流れを汲む姉妹店という位置付けになります。
![環状通り沿い左の茶色いマンション1階です](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_2136-300x225.jpeg)
環状通り沿い左の茶色いマンション1階です
その寿司の特徴は北海道の恵まれた海鮮食材と江戸前の技術を融合させたもので、「蝦夷前」を謳います。
今回はその味を満喫できる「おまかせコース」をご紹介しましょう。
![雰囲気たっぷりのアプローチ](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_2153-n-2-300x225.jpg)
雰囲気たっぷりのアプローチ
コースの内容は “わたなべ流” ともいうべき「寿司〜おつまみ〜締めの寿司」という寿司もお酒もたっぷり楽しめる構成です。
着席すると、まず目の前に置かれるのが…。
何と「牛乳」。
これは本店「鮨わたなべ」のある中標津町の「牛乳で乾杯条例」に基づくもの。
町の特産である牛乳をアピールする一環ですが、確かにおいしい牛乳は気分を落ち着かせますし、お酒の前の胃にも優しいことでしょう。
その後は…。
「ビール」でスタート。サッポロ「黒ラベル」とアサヒ「スーパードライ」があります。
お通しは「蝦夷もずく」の酢の物。
![山芋と生姜が添えられています](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3011921-300x225.jpg)
山芋と生姜が添えられています
続いて目の前に賽子切りの「ガリ」が置かれ、さあ握りです。
![食べやすくカットされた「ガリ」](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3011927-300x225.jpg)
食べやすくカットされた「ガリ」
一貫目は「ほっけ」。
![いきなり寿司では珍しい「ほっけ」](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3011936-300x225.jpg)
いきなり寿司では珍しい「ほっけ」
「生で食べられるの?」と思うかもしれませんが、食べてみれば香り高くシャリとの相性も抜群。
焼き魚のイメージを覆し、握りのトップバッターとしての登場にも納得です。
「ぼたんえび」
![ねっとりの口当たりと旨みが魅力](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3011946-300x225.jpg)
ねっとりの口当たりと旨みが魅力
一日塩で寝かせて脱水、寿司タネ向きの食感に仕込んでいます。
これはお酒がいただきたくなりますね。
各酒のラインナップの中でも特に「日本酒」には力を入れており、税込880円という手ごろな値段から用意されています。
最初は「三千櫻 純米 愛山60」から。
![グラスでいただきます](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3011943-300x225.jpg)
グラスでいただきます
岐阜中津川で140年以上の歴史を持つ「三千櫻(みちざくら)酒造」が2020年、北海道上川郡の東川町で酒造りを始め、以来大きな注目を集めています。
続いての握りは「中とろ」。
![程よい脂の乗りが赤酢のシャリにマッチ!](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3011956-300x225.jpg)
程よい脂の乗りが赤酢のシャリにマッチ!
「こはだ」
![しっかりした締め具合、これぞ江戸前仕事](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3011963-300x225.jpg)
しっかりした締め具合、これぞ江戸前仕事
こはだの酸味でまぐろの脂をリセットするのも近年の “江戸前ストーリー”。
「めぬき」
![道東の隠れた高級魚、食感の良さがたまりません](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3011977-300x225.jpg)
道東の隠れた高級魚、食感の良さがたまりません
「うに」
![まさに旬!小樽のムラサキウニ](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3011985-300x225.jpg)
まさに旬!小樽のムラサキウニ
ここからおつまみ系の一品料理に入ります。
まずは「季節野菜と花咲蟹の真薯」の椀。
![根室産花咲蟹を使用した真薯と夏野菜](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3011999-300x225.jpg)
根室産花咲蟹を使用した真薯と夏野菜
まさに「旬」という食材の組み合わせです。
お酒はこれも注目の「上川大雪」。
![サラりとした口当たりの特別純米酒](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_2265-300x225.jpg)
サラりとした口当たりの特別純米酒
純米酒にこだわる「上川大雪酒造」の特別純米酒。料理にも刺身にもよく合います。
「ほたて刺身」
![道北「猿払」産のホタテ](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3012011-300x225.jpg)
道北「猿払」産のホタテ
道内産の上物。ヒモの旨さは鮮度の証明です。
握りでいただいた「めぬき」を焼き物で。
![生とはまた違う味わいが楽しめます](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_2274-w-300x225.jpg)
生とはまた違う味わいが楽しめます
添えられた「きゅうりの辛子漬け」もお酒にピッタリ!
そしてここで「酒肴盛り合わせ」がプレートで登場。
![酒飲みには嬉しい酒肴の数々](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3012028-300x225.jpg)
酒飲みには嬉しい酒肴の数々
右上から自家製からすみの味噌漬け、左にたらこ醤油漬け柚塩昆布仕込み・ほっきと昆布の有馬煮、下に葉わさび漬け、右にフルーツトマト土佐酢・黒豆(口直し)という6種類の構成。
お酒が進んで困るほどの充実した内容です。
「茶碗蒸し たらば蟹内子乗せ」
![内子を混ぜていただくと旨味が広がります](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3012031-300x225.jpg)
内子を混ぜていただくと旨味が広がります。
ここからは “締めの寿司” に入ります。
まずは「まぐろ赤身漬け」。
![まぐろの香りと酸味・旨味が楽しめます](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3012034-300x225.jpg)
まぐろの香りと酸味・旨味が楽しめます
「やなぎだこの頭」
![北海道の “ご当地寿司” とも言える一貫](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3012041-300x225.jpg)
北海道の “ご当地寿司” とも言える一貫
「毛蟹のミソ和え」
![毛蟹のほぐし身に蟹ミソを混ぜて海苔で包み手渡しで](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3012048-300x225.jpg)
毛蟹のほぐし身に蟹ミソを混ぜて海苔で包み手渡しで
お酒も王祿(おうろく)の純米吟醸「渓」で仕上げます。
![島根の銘酒「王祿」](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_2300-300x225.jpg)
島根の銘酒「王祿」
ほのかに苦味も漂わせ、蟹にも玉子にも合う懐の深いお酒です。
「玉子」
![デザート向きのふんわり仕上げ](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3012055-300x225.jpg)
デザート向きのふんわり仕上げ。
ほたて・山芋・海老を使った贅沢な玉子焼き。
「味噌椀」
![ねぎのシャキシャキ感と自家製味噌のコクが印象的](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_2344-300x225.jpg)
ねぎのシャキシャキ感と自家製味噌のコクが印象的
ラストは「ミルクアイス」。
![こだわりの自家製デザート](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/08/R3012072-300x225.jpg)
こだわりの自家製デザート
乾杯にいただいた中標津の牛乳で作った味わい深いアイスです。
「お茶」をいただいておまかせコースの終了となります。
寿司でスタートし、おつまみ系の料理を挟み、再び寿司で締める。
一般に料理が先になるコースが多い中、“鮨わたなべ流” としては「寿司」にこだわった答えがこのスタイルなのでしょう。
お腹が満たされる前にまず、寿司の味をしっかり楽しめるというわけです。
「ほっけ」をはじめ「めぬき・ぼたんえび・ほたて・うに・たこ・毛蟹」など北海道の魚介をふんだんに使い、「漬け・こはだ」などの江戸前握りも加えています。
さらにお酒によく合うおつまみ系料理も充実。
姉妹店「鮨わたなべ 札幌店」の半額に近い値段ながら共通する鮨タネも多く、この内容なら文句なしにリーズナブルです。
近年益々の激戦区化が進む円山の寿司ですが、その中でもコスパは圧倒的ともいえる注目すべき一軒であることに間違いありません。
その他の写真
店データ
- 店名
- 鮨 八つ葉 円山 Webサイト
- 住所
- 札幌市中央区北1条西27丁目2-13 リバーサウス円山1F
- 電話番号
- 090-1389-1828
- 営業時間
- 18:00〜、19:00〜、20:00〜(各時〜予約可)
- 定休日
- 月曜日
- アクセス
- 地下鉄東西線円山公園駅1番出口 徒歩3分
- 予算
- 15〜20,000円