「鮨処いちい」はすすきの駅（2番出口）から徒歩1〜2分という便利な場所にある人気の寿司店です。
人気の理由はアットホームな店の雰囲気と料理のコスパ、そして食事にもお酒飲みにも対応するその幅の広さにあります。

店主は東京銀座の人気店で修行を重ね、札幌で寿司店の店長などを経て独立。この店を開き、北海道の海鮮食材を中心にした一品料理と寿司をリーズナブルな値段で提供しています。

握り寿司は一貫200円（税込）から注文できますが、この店の日本酒揃えとお酒向きの一品料理を満喫するなら「おまかせ」コース（7,000円〜）がおすすめです。

ここではおまかせコースの「雅」（みやび、10,000円）をご紹介しましょう。

まずは生ビール「サッポロクラシック」で乾杯。

すると「毛がにのみそ和え」を出してくれます。

これぞ北海道と思わせる一品でスタート。蟹は食べたいが剥くのが面倒、そんな方も喜ぶでしょう。蟹みそとの和え具合も絶妙で、解さない身の乗せてくれるので、また違う食感と味わいも楽しめます。

続く一皿が「酒肴盛り合わせ」。
左上から右回りに「てづくりイカ塩辛・北海しまえび・生からすみ・穴子の煮こごり」。

イカの塩辛は独特の歯応えが噛むほどに旨味を引き出し、お酒が進むこと間違いなし。
穴子の煮こごりもおつまみ向きにしっかりとした食感で、仕込みの丁寧さがよくわかります。北海しまえびはこの地ならではの味わい。
生からすみは干さない唐墨で、ねっとりした口当たりと唐墨ならではの旨味がこれまたお酒を進めます。

続いての煮物は毎日魚を変えての「あら煮」も提供しますが、この日は「ほっき貝の紐・いかゲソ・すり身・豆腐・こんにゃく」などを使った「炊き合わせ」。具材豊富でお酒のアテにピッタリです。

「酢の物」は北海道・寿都〜せたなの海で採れた「もづく」と「生たこ」。口の中がサッパリし、次の料理への準備も整います。

そして「あわびバター焼き」。

あわび独特の食感に程よい柔らかさが加わり、バターの風味も相まって最高の酒肴に仕上がっています。

「刺身盛り合わせ」は「にしん・真いか（＋げそ）・鮪・ほたて・さば・かんぱち・ひらめ昆布締め・たこ」に玉子が添えられます。

「握り寿司」は「ひらめ・まぐろ・ぼたんえび・いくら・うに・ほっき貝・キングサーモン・きんき」という８貫のを盛り込み。

日本酒の揃えもこの店の売り。和服姿の素敵な女将はお酒の知識も豊富なので、好みを伝えてお酒を選んでもらうのもおすすめです。
この日いただいた日本酒は

福岡・みいの寿「三井の寿 純米吟醸 大辛口」

酒造米の王様「山田錦」を使い日本酒度＋14という “大辛口” に仕上げた純米吟醸酒。

福井・黒龍酒造「黒龍 純吟」

福井県産酒造米「五百万石」で醸したキレと味わいの両立した一杯。

岩手・赤武酒造「AKABU 琥珀」

岩手県産酒造米と岩手の酵母を使ったまさに “ご当地酒” 。柔らかな旨味を感じさせてくれます。

北海道旭川・男山酒造の特製 “すし専用酒”「つまみつつ」

北海道の寿司職人（北海道鮨商生活衛生同業組合青年部）が監修した「すし向け」の特別純米酒。もちろん海鮮の一品料理にもよく合います。

「新政 Ecru エクリュ」

秋田生まれの酒米「酒こまち」を使った清らかな味わいを楽しめるお酒です。

以上、寿司店にありがちな “敷居の高さ” など微塵も感じさせることのない気軽な雰囲気で料理とお酒、そして寿司を味わうことができました。

まさに“居酒屋使い”のできるおすすめの寿司店ということができるでしょう。

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