田久鮓
すすきので有名なグルメビルの人気寿司店
すすきのエリアで有名なグルメビル「G DINING」。
その6階に札幌の寿司を代表する一軒「田久鮓(たくずし)」があります。
札幌でも数少ないミシュランガイドでの星獲得寿司店であり、パリやロンドンでも同じく星を獲得する寿司店を展開し近年注目を集めるグループに属します。
店内は明るめでシック、席は変形コの字型のカウンターに個室もある造り。
着席すると大将(名刺には「店主」)がゆっくりと山葵をすりおろし始めます。
その間にスタッフが飲み物のオーダーを取って、前半の酒肴類とともにを各席に提供開始。
メニューは「おまかせコース」一本
では、以下にこの日の内容をご紹介しましょう。
前半は酒肴類。
一品目は「きんきのしゃぶしゃぶ」
北海道の高級魚を使った贅沢な一品。スタートから舌と胃袋をわし掴みにされます。
お酒は日本酒で。やっぱり最初は道産酒で始めたい。
道産の酒造米「彗星」を使ったニセコの二世古酒造が醸すキレと旨味が両立したお酒です。
「蝦夷あわび」
柔らかく蒸したあわびの食感もよく肝ソースの旨味も素晴らしい。
「ひらめ白醤油」
淡白なひらめの身が白醤油で味わい深くなります。
「かつお漬け」
戻り鰹を漬けにすることで、食感と旨味が増しています。
「ぼたん海老(塩辛造り)」
まさにお酒を呼ぶ!絶品の酒肴です。
もちろん日本酒を追加。宮城の「日高見 弥助」を。
明治から昭和の初期にかけて花柳界で「弥助」と呼ばれた寿司に由来したネーミングの日本酒です。香りが控えめで甲殻類やいかによく合い、このぼたん海老の塩辛造りにはピッタリ!
ここで「ガリ」が置かれました。
甘さを排除したまさに “硬派” ともいえるガリです。魚の脂もリセットしてくれます。
「あん肝の煮付け」
塩とわさびが添えられ、どちらも独特の味わいで楽しめました。
ここから後半の握りに入ります。
「まつかわ」
赤酢を使ったシャリは硬めに立った炊き上げで、口の中でホロリと崩れつつもその食感を主張しタネと融合します。
「ときしらず」
脂の乗りが素晴らしく、赤酢のコクと見事にマッチします。
「ぶり」
これも包丁が脂とシャリの融合を促進してくれます。
続いての日本酒は石川の名酒「菊姫」。
兵庫県三木市古川町(特A地区)産の山田錦を100%使い、半年以上の熟成を経て出荷された山廃純米酒です。
「大とろ」
脂の乗りが赤酢の効いたシャリとベストマッチ!
「あじ」
これもまた見事な包丁の冴えがあじの旨味を引き出していました。
「毛がに」
北海道に来たなら外せない「毛がに」はシャリと一体化して旨味が広がります。
「にしん」
下処理を施しフワッとした食感に甘みが広がります。
「ほっき貝」
甘みと旨みが口一杯に広がります。
「うに」
まさに旬!旨味とシャリとの相性の良さはまさに余市産ならでは。
「穴子」
ふんわり煮上げた穴子はシャリとともに口中で解けてまさに踊るよう。
最後の一品は「玉子」
熱いお茶とともに、デザート的にいただきました。
「汁椀」
仕上げには甲殻出汁の効いた味噌汁。これでもう一杯お酒も飲めそうな味わいです。
包丁技の冴えるコスパ抜群の高級寿司
魚介類に徹して(野菜類はほぼ使わず)お酒との相性も良く考えた調理を施した酒肴類。
そして握りはどのタネにも見事な包丁が施され、魚の旨味と食感の良さを引き出しています。
札幌の高級店、とりわけミシュランの星獲得店の中では特にコスパに優れた店として評価できるでしょう。
その他の写真
店データ
- 店名
- 田久鮓 Webサイト
- 住所
- 札幌市中央区南3条西3丁目3 G DINING SAPPORO 6F
- 電話番号
- 011-211-1206
- 営業時間
- 17:30〜22:00
- 定休日
- 不定休
- アクセス
- 地下鉄南北線すすきの駅 徒歩3分
- 予算
- 20,000円〜