アジャンタインドカリ店
札幌スープカレーの “源流”
札幌は200軒以上がその味を競うスープカレー王国であり、スープカレーは札幌を代表的するグルメとなっています。そのスープカレーの源流を辿ってみれば、一軒の店にたどり着きます。それが「アジャンタ」です(諸説あります)。
元々は喫茶店で、1970年代に創業者が作った漢方薬とスパイスを融合した「薬膳カリィ」がその発祥とされています。現在その源流を受け継ぐ店は札幌に数軒ありますが、今回は正統継承といえる「アジャンタインドカリ店」をご紹介しましょう。
場所は札幌の南部で、近くにはJRや地下鉄の駅はありません。札幌市電の石山通駅から歩いて15分ほど。
店内は8人がけのカウンターに大きめのテーブルが1卓(6人座れます)。
メニューはとてもシンプルです。完成形のカレーが数種類に何種類かのアチャール(最近増えました)などがあるだけ。
「とりカリ」は開店以来の伝統的メニュー。アジャンタが作ったスープカレーの原型であり具は「チキンレッグ」が2本、その他はニンジンとピーマンだけというシンプルな構成のカレーです。
その他、野菜がメインの「やさいカリ」や「とりやさいカリ」北海道ならではの「ラムカリ」、ラムのつくねが入った「かしみいるカリ」も常連客のファンが多いメニュー。さらに「らむ筋カリ」は水曜・土曜に限定メニューでルータイプでもいただけます。
アジャンタのカレーは出汁のしっかり取られたスープに薬膳の香り、そしてスパイスというシンプルながら “一度食べたら病みつきになってしまう” 中毒性ともいえる独特な味が魅力です。
具のチキンレッグは柔らかく煮込まれており、スプーンでホロリと崩れるほど。余計な味付けをしていないため鶏肉の旨味を出汁とスパイスが引き立てます。
野菜のピーマンとニンジンは(肉とは逆に)食感をしっかり残し、全体の味わいとのバランスが見事です。
カレーに添えられる別皿のライスは盛りがよく、先端がピンク色に染まったらっきょうが乗っています。
メニューにカレーの辛さ設定はなく、テーブルに置かれたマサラスパイスで辛さを調整できます。
このシンプルながら味わい深いスープカレーを食べてみれば、「なるほどこれが原点か」と思っていただけることでしょう。
営業は昼間のみで、駅から離れており(訪問したら休みなど)空振りするとちょっと辛い場所なので、事前に確認しての訪問をおすすめします。
その他の写真
店データ
- 店名
- アジャンタインドカリ店 Webサイト
- 住所
- 札幌市中央区南29条西10丁目6-5
- 電話番号
- 090-2077-0203
- 営業時間
- 11:00〜15:00
- 定休日
- 月曜日
- アクセス
- 札幌市電石山通停留所 徒歩15分、地下鉄南北線澄川駅 徒歩20分
- 予算
- 1〜2,000円