「そば処 三徳（さんとく）」は小樽で開業、現在は琴似で地元に愛される蕎麦屋として営業する100年近い歴史を持つ老舗です。

地下鉄琴似駅から徒歩5分ほどの場所にあります。

“町の蕎麦屋” として地元客に人気の店ですが、ここ琴似までわざわざ食べに来るファンも多くいます。

その目的は名物の「バホそばドン丼」（820円）。
ユニークなメニュー名ですが、その内容が想像できません。とりあえず頼んでみましょう。
「バホ丼いっちょう！」と厨房に注文を通す店員さんの声が響きます。

程なくして目の前に現れた丼は熱々の湯気が立ち上げており、見た目には卵で閉じられた「カツ丼」のようです。

まずはカツをいただきましょう。その甘めの味付けはお馴染みのものですが、カツの下からは何やら出てきました…。

なんと「そば」です！
一瞬、そばのカツ丼？と思いますが、さらにその下には「ごはん」がありました。

さらに「エビ」も登場します。北海道らしいナルトも庶民的な味わい。食べてみると、ご飯もたっぷり盛られておりボリュームがあります。

カツを食べ、そばを味わい、ごはんで腹を満たす。（途中で何を食べているか分からなくなりますが）なんともユニークな丼といえるでしょう。

そしてこの店にはもうひとつの名物があります。「天ラーメン」（870円）です。

ここ「三徳」は蕎麦屋ながら「ラーメン」（620円）も入口に看板を置くほどの自慢メニューで、専門店並みに正油・みそ・塩の3味を用意しています。さらに３味それぞれに「ヤサイラーメン」（700円）や「五目ラーメン」（850円）などのバリエーションまであります。

そんな充実したラーメンメニューの中でも一際ユニークな一品が「天ラーメン」。
つまり “蕎麦店のラーメン”、蕎麦ダネの「天ぷら」を具材にしたラーメンなのです！

この天ラーメン、出来合いのラーメンに天ぷらをトッピングしただけのものではありません。しっかり天ぷらとの相性を考えて、このラーメンのために “豚骨” スープを仕込んでいます。

天ぷらは海老と海苔、それぞれの衣の油が豚骨の味をまろやかにしコクも深めるのです。

麺は 札幌ラーメンの典型といえる中太の縮れ麺。トッピングはチャーシューにメンマ、ホウレン草にかまぼこという伝統的な組み合わせ。
ユニークさが際立ちますが、実はしっかり作られた本格的なラーメンです。

今回は名物の「丼とラーメン」をご紹介しましたが、もちろん老舗ならではの「そば」（550円〜）や町の食堂らしい「カツカレー」（880円）なども人気です。
琴似に来たなら、ぜひ一度「そば処 三徳」でこの店の名物やそば、食堂メニューを味わってみてくださいね！