寿し ひでたか
蝦夷+江戸前の融合した味わいを楽しむ
すすきのの少し南寄りエリアに店を構える「寿し ひでたか」。
店内は檜一枚板を使ったカウンターの8席。札幌でも流行の “2部制” を取らないことに「ゆっくりと食事を楽しんでほしい」という気遣いが感じられます。
店主は札幌を代表する名店「すし善」の出身。その技を引き継ぎ、自己の創意も重ねた寿司を握り、ミシュランガイドでも星を獲得するという評価も得ています。
![おつまみ用の醤油と塩](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/IMG_3928-300x225.jpg)
おつまみ用の醤油と塩
メニューは「おまかせ」のみで、おつまみ+握りの構成。
早速ご紹介しましょう。
生ビールは「サッポロクラシック」。
塩と醤油、そして山葵にわかめが置かれ、都度おすすめの食べ方(塩・醤油・そのまま等)を教えてくれます。
![前半は山葵にわかめも添えて](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/IMG_3931-300x225.jpg)
前半は山葵にわかめも添えて
一品目は「ほっけ」。
![羅臼産、昆布締めで](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012709-300x225.jpg)
羅臼産、昆布締めで
珍しいほっけの刺身を昆布で締めて、お酒との相性を高めています。
続いて「さんま」。
![釧路産、昆布締めで](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012714-300x225.jpg)
釧路産、昆布締めで
“走り” で脂乗りもあっさりな分、昆布締めがよく合います。
「北海しまえび」
![野付産、“炙り” で](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012723-300x225.jpg)
野付産、“炙り” で
ミソ感のあるしまえびを炙ることで旨味が倍増!
これはもうお酒!
メニューもありますが、ご主人に「おまかせ」すればおすすめの日本酒を選んでくれます。
一杯目は「二世古(ニセコ)」。北海道の酒造好適米「彗星」で醸した特別純米酒。
スッキリした味わいが海鮮にもよく合います。
「あわび」
![積丹産のエゾアワビ](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012728-300x225.jpg)
積丹産のエゾアワビ
酒蒸しにして肝(右側)とともに。蒸し加減が絶妙です。
「うに」
![浜中町産エゾバフンウニ](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012734-300x225.jpg)
浜中町産エゾバフンウニ
小鉢で “ミニうに丼” 風に。シャリとのマッチングが見事。
「大助(おおすけ)」
![道産の天然「キングサーモン」です](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012738-300x225.jpg)
道産の天然「キングサーモン」です
寝かせて味を熟成、スジコ・山わさびを添えて。
「きんき」
![希少な “網走もの” を軽く炙って](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012750-300x225.jpg)
希少な “網走もの” を軽く炙って
店主曰く「ようやく入った(入荷)今網走にはキンキの釣船は一艘のみなので」。
炙ることで焼き魚のような脂の乗りが際立ちます。
「甘えび」
![羽幌産、昆布締めで](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012757-300x225.jpg)
羽幌産、昆布締めで
ミソを集めて殻と煮た自家製のミソが絶品で、お酒にピッタリ!
「毛がに」
![ミソ和え+シャリで](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012763-300x225.jpg)
ミソ和え+シャリで
小鉢で “ミニミニかに丼” 風に。
「煮だこ」
![増毛産の「水だこ」](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012771-300x225.jpg)
増毛産の「水だこ」
丁寧な仕込みの感じられる柔らかさ。自慢の “つめ”(たれ) で。
お酒の2杯目は福井の人気酒「黒龍」。
飲食店限定酒の「大吟醸 CRYSTAL DRAGON(クリスタルドラゴン)」を選んでくれました。
その名のとおり “透明感” のある口当たりでキレも楽しめるお酒です。
ここから後半の「握り」に入ります。
「ガリ」は “すし善流”、都度スライスして提供。
味も甘さと辛味のバランスが良く、口直しにもアテにもなります。
一貫目は「まつかわ」。
![浦河産 “幻のカレイ”](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012778-300x225.jpg)
浦河産 “幻のカレイ”
1週間寝かせ熟成、シャリに合う食感と旨味を引き出しています。
「そい」
![積丹産の「マゾイ」](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012787-300x225.jpg)
積丹産の「マゾイ」
北海道ならではの寿司タネで、上品な味わい。
「新いか」
![スミイカの子供です](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012799-300x225.jpg)
スミイカの子供です
季節感のある寿司タネで、スミイカらしい歯切れの良さがシャリともよく合います。
「車海老」
![天草産、尻尾付きで見た目も優雅](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012801-300x225.jpg)
天草産、尻尾付きで見た目も優雅
茹でたてを握ってくれて、甘みがじんわり。
「にしん」
![これぞ北海道ならではの魚](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012813-300x225.jpg)
これぞ北海道ならではの魚
丁寧に小骨を処理しておりその食感と旨味を味わえます。
「ぶり」
![羅臼産11kgの個体](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012825-xx-300x225.jpg)
羅臼産11kgの個体
1週間寝かせて “漬け” に。脂の乗りを “旨み” に昇華しています。
ここでお酒を青森の「田酒」に。
![青森の銘酒「田酒」の特別純米](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/IMG_3998-300x225.jpg)
青森の銘酒「田酒」の特別純米
その深い味わいは「ぶり」の脂はもちろん、この後に続いた「本まぐろ」にもしっかり対応してくれました。
「こはだ」
![江戸前の代表的な寿司タネです](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012839-300x225.jpg)
江戸前の代表的な寿司タネです
熟成感のある小肌をしっかり締めています。
「まぐろ赤身漬け」
![大間の本まぐろ、110kg](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012903-300x225.jpg)
大間の本まぐろ、110kg
まぐろならではの香りも感じさせ、シャリとのマッチングも見事。
「大とろ漬け」
![同個体の「大とろ」](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012863-300x225.jpg)
同個体の「大とろ」
脂と醤油の旨味が同化して、その味わいが深まります。もはやスペシャリテ!
「いくら」
![小鉢の “ミニミニ丼” スタイルで](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012871-300x225.jpg)
小鉢の “ミニミニ丼” スタイルで
この時期ならではの “新物” とのことで、卵の旨味が味わえます。
「穴子」
![これも “江戸前” の寿司タネ](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/R3012879-300x225.jpg)
これも “江戸前” の寿司タネ
何と “羽田産”!まさに江戸前の穴子です。「卸業者との関係性で希少物も回してもらっている」とのこと。
締めは「玉子」。
![デザート的に味わえます](https://satumeshi.com/wp-content/uploads/2023/09/IMG_4058-300x225.jpg)
デザート的に味わえます
芝エビに山芋で“江戸前” 作りのカステラタイプに。
以上がこの日の「おまかせ」ひと通りです。
おつまみは10品。全体に派手さを強調せず、見た目はシンプルながら道産の食材にこだわり、それぞれに仕事を施しその味わいを引き出しています。お酒との相性も見事です!
寿司は握り10貫+いくら小鉢+玉子の計12種類。こちらは全国から旬の魚介を取り寄せており、江戸前の仕事を施しています。
とても充実した内容で、道外から訪問しても “北海道も江戸前も” 十分に味わうことができるでしょう。
シャリは道産米の「ゆきさやか」を使います。
赤酢と米酢を独自にブレンド、米酢の酸味は控えめに赤酢のコクを加えどの寿司タネとも好相性。粒立ちが良く、口でのほどけ加減も握り寿司に向いたシャリに仕上げています。
店主は気さくで話題も豊富。適度なユーモアも加えつつ料理の説明も上手いので、高級店ながら気楽に食事とお酒を楽しむことができます。
さすがはミシュランガイドの星を獲得している店といえるでしょう。
その他の写真
店データ
- 店名
- 寿し ひでたか
- 住所
- 札幌市中央区南7条西4丁目1-2 延寿ビル1F
- 電話番号
- 011-200-0677
- 営業時間
- 18:00〜23:00
- 定休日
- 日曜日
- アクセス
- 地下鉄南北線すすきの駅 徒歩5分
- 予算
- 20,000円〜