札幌で北海道グルメの「豚丼」を食べよう!おすすめの店7選!
「豚丼(ぶたどん)」とは、その名のとおり「調理した豚肉をご飯の上に乗せた丼」のこと。
全国的知られるものには、大手牛丼チェーン店の豚丼があります。かつて、牛肉のBSE問題による代替販売されたメニューでしたが、最近ではメニューの多角化により復活されています。
今回のテーマは同じ豚丼でも北海道の郷土料理、十勝地方の “ご当地グルメ” として知られる「豚丼」です。
その発祥は昭和初期に豚産業が盛んであった十勝地方(の帯広)で、鰻丼をヒントに考案された豚肉の丼とされています。味付けには、鰻丼同様醤油ベースの甘辛いタレが使われました。
豚肉はロースが一般的ですが、店ごとの特徴を出すためかバラ肉やヒレ肉を使う店もあり、最近ではタレも醤油味以外に味噌ベースのものを使う店なども増えてきました。
肉の焼き方は炭火やグリルによる網焼き、フライパンや鉄板焼きなどがあり、それぞれに味わいの特徴があります(焦げの香ばしさやタレの絡み方など)。
「豚丼」は十勝地方のご当地料理ですが、近年では大手資本が直営する店舗展開などもあり、札幌でも本場の豚丼を食べることができるようになりました。
もちろん札幌にも本場に学んだり、独自の味を追求したりする店もあり、今回はそんな “札幌で食べられる豚丼” のおすすめ店をご紹介します。
どの店も本場十勝に負けない、一度は訪れてみる価値のある店ばかりです!
小豚家:「居酒屋使い」も楽しい豚丼専門店
札幌の人気繁華街「狸小路」のグルメスポット「HUGイート」内に店を構える豚丼の専門店が「小豚家(こぶたや)」。
メインの「豚丼」は道産の豚肉にスパークリングワインを使った特製のタレ、そして炭火という組み合わせにこだわって焼き上げています。ご主人はソムリエの資格を持ち、札幌の高級ホテルのレストランや飲食店での経験豊富な方と聞けばこれらの “こだわり” にも納得です。
一番人気は「C 豚丼」(900円、以下全て税抜)。豚バラとロース肉のミックスで、丼からはみ出す肉とその上には白髪ネギと山わさび(なお、「A」はバラ肉、「B」はロース肉です)。
豚丼で軽くビールを飲むならば各メニューにお得な「ビールセット」も用意されています。
さらに居酒屋的に楽しむならバラとロース肉を皿盛りにした「豚皿」(700円)や「豚肉スペアリブ」(760円)や「骨付きポークフランク」(3本630円)などもおすすめです。
店内はカウンター6席ながら目の前の共有イートスペースを利用できるので、一人飲みでも食事でも、グループにも便利な使い勝手も魅力のひとつになっています。
店名:炭焼 豚丼 小豚家
住所:札幌市中央区南2条西5丁目 札幌プラザ2・5ビル1F
電話番号:011-281-3900
営業時間:11:00〜15:00(L.O.14:30)、17:00〜22:00(L.O.21:30)
定休日:不定休
アクセス:地下鉄大通駅 徒歩5分
まむろ:札幌「最古」の豚丼専門店
「まむろ」は札幌の豚丼専門店では最古といえる老舗で、創業は昭和46年(1971年)。なんと50年、半世紀にわたる歴史を誇ります。店の場所はすすきの中心部から少し西に向かった札幌市電通り、すすきのから2つ目の停留所「東本願寺」すぐ近くです。
店内はカウンターに小上がりという、昭和の定食屋風。お品書きには「豚丼」と数点のサイドメニューのみという、豚丼一本で勝負の専門店です。
その豚丼は3種類。まずは普通の「豚丼」(1,250円税込)、肉の質と量が上がる「上豚丼」(1,600円)、そして肉とご飯の量が増える(大盛り)が「特豚丼」になります。
メニューを絞っているだけに、食材にはこだわっており豚肉はその時期最も質の良い道産ものを厳選、米も北海道米を店の味に向いた配合でブレンドしているとのこと。
豚丼は、たっぷりの豚肉にやや濃い色のタレ、肉の上には白コショウがかけられています。
肉はやや薄めで脂身の少ないロース肉、最初はタレの甘さを感じますが、ご飯と一緒に食べるとちょうど良いバランスです。食べ進むに従い、最初は甘く感じたタレの “旨味” が前面に出てきます。さすがは半世紀の歴史を誇る老舗店の秘伝ダレの奥深さです。さらにコショウがアクセントとなり箸が進みます。
これはまさに、十勝豚丼ではない「札幌豚丼」といえるでしょう。
店名:まむろ
住所:札幌市中央区南7条西6丁目 J1すすきのビル1F
電話番号:011-511-6256
営業時間:12:00〜23:00
定休日:月曜日
アクセス:札幌市電東本願寺徒歩1分
銀の舞:「ブランド豚」にこだわる人気店
「銀の舞(ぎんのまい)」は最寄りの駅(JR新琴似)からは徒歩で約30分。アクセスは決して良いといえない場所ながら、昼時には待ち客が出るほどです。大手グルメサイトでは札幌の豚丼ジャンルでナンバーワンにランクされていることもその人気の後押しをしているのでしょう。
こだわりはブランド豚「樽前湧水豚」を使っていること。樽前湧水豚は無菌状態で育てられているため、必要以上に火を入れずに焼き上げることができます。
他の豚丼店でよく見かける厚切りの豚肉と異なり、この店では「4mm」という厚みにこだわります。豚肉の味と旨みを引き出すのに最適な厚みだからです。
メニューは、醤油ベースの「銀の舞豚丼」、塩ベースの「葱塩豚丼」、そして味噌味の「極み味噌 or 極み辛味噌豚丼」に、それぞれ「バラ」(950円税込)「ロース」(1,000円)「ミックス」(950円)の3種類があります(味噌味は+各50円)。
昼営業時には「Aランチ」(980円、各豚丼のミックスに小鉢・味噌汁・漬物付き)と「Bランチ」(1,280円、2種類の豚丼組み合わせ・味噌汁・漬物・デザート・飲み物付き)というお得なセットも用意されています。
定番の「銀の舞豚丼」は醤油ベース。高品質な肉の旨みと甘みを活かすため、甘さを強調しないタレですがコクは十分で、炭火で焼かれた肉は柔らかさとジューシーさが際立ちます。卓上の「山椒」もタレと良く合い、味に深みを加えます。
豚丼を食べ終わる前、肉を一切れ、ご飯をスプーン2杯程度残し、出汁茶をかけての「〆の出汁茶漬け」も味わえます。肉はもちろん、タレもご飯も最後まで、しかもおいしく食べ切れる。この店ならではのアイデアといえるでしょう。
店名:銀の舞
住所:札幌市北区新琴似7条14丁目6-24 清水目ビル1F
電話番号:011-788-4847
営業時間:11:00〜15:00、17:00〜20:00(炉端焼きコース19:00〜25:00)
定休日:月曜日(祝日営業、翌日休)
アクセス:JR新琴似駅徒歩30分、北海道中央バス新琴似8条13丁目停留所 徒歩2分
十勝豚丼 いっぴん:「ソラチ」の豚丼専門店
「いっぴん」は、北海道を代表する調味料メーカーである「ソラチ」が経営する豚丼専門店です。北海道民にはお馴染みといえる“タレ” ブランドであるソラチが、自社のタレを使った豚丼をいろいろな人に食べてもらえるようにオープンした店が、ここ「いっぴん」なのです。
ここでは札幌にある5店舗の中から、JR札幌駅直結の商業施設ステラプレイスの6階でアクセスに便利な「ステラプレイス店」をご紹介します。
「いっぴん」は豚丼の専門店であり、基本メニューは店名のとおり「豚丼」の一品勝負!(その他は食べ方のバリエーションと一部サイドメニュー)です。
「豚丼」(880円税込)は厳選の国産豚ロース肉を、自慢のタレにくぐらせ炭火で一枚ずつ丁寧に焼いています。そしてもう一度タレにつけて焼く “重ね焼き製法” がこの店のこだわりです。
タレの多少や肉のカットサイズ(無しもOK)などは好みで注文することができます。
「豚汁」(250円)は具だくさんで、さすが豚丼専門店の豚汁と思わせる味わいです。
利用機会の多い札幌駅に直結する「いっぴん ステラプレイス店」は、札幌で豚丼を食べるなら “一番便利な店” と言ってもよいでしょう。
店名:十勝豚丼 いっぴん ステラプレイス店
住所:札幌市中央区北5条西2丁目5 札幌ステラプレイス6F
電話番号:011-209-5298
営業時間:11:00〜23:00(L.O.22:30)
定休日:ステラプレイスに準じる
アクセス:JR札幌駅直結
味処 あずま:うどんと「セット」で味わえる
JR札幌駅や地下鉄さっぽろ駅に地下で直結するアクセスに便利な「札幌国際ビル」。その地下飲食店街(B1・B2)には札幌市民やサラリーマンに人気の店が入っており、カレーの超有名店、立ち飲み居酒屋、餃子専門店、ラーメン屋、蕎麦屋、カフェなどが並ぶグルメビルとして知られます。
「味処 あずま」もその一軒。地下一階フロアの一番奥にあるため、比較的入店しやすい “穴場” ともいえる店で、暖簾には「豚丼」と「うどん」の文字。横の看板には「十勝の豚丼、関西うどん」ともあります。
店内は長めのカウンターのみの16席、懐かしさを感じさせる食堂の雰囲気です。
この店の豚丼はメニューに「伝説の豚丼」とあり、「創業当初から愛され続ける甘辛ダレの豚丼です」とも書かれています。現在の店で約30年、前身の喫茶店時代を含めれば40年以上の歴史を持つ豚丼なのです。
「豚丼」は単品なら830円(税込)、説明のとおり甘辛のタレがよく絡んだ豚肉とご飯が相性よく食べられます。
おすすめは「豚丼セット」(880円)。ミニ豚丼とうどん(温or冷)の組み合わせですが、豚丼は「ミニ」といっても “小さめ” くらいのサイズなので、この値段はどう見てもお得です。うどんも薄味ながら出汁が利いて柚子の香りも漂う関西風。豚丼の汁物的にも味わえます。
ここ「味処 あずま」は味の良さはもちろん地下道直結なので、札幌での雪の日などにはとても便利な店といえるでしょう。
店名:味処 あずま
住所:札幌市中央区北4条西4丁目 国際ビルB1F
電話番号:011-242-2883
営業時間:11:00〜20:00(土〜18:00、日祝〜17:00)
定休日:第3日曜日
アクセス:地下鉄南北線さっぽろ駅 徒歩2分
ミルキーウェイ:たかが「豚丼」されど「豚丼」
「ミルキーウェイ」とは豚丼専門店には珍しい名前ですが、元は喫茶店と聞けばそれも納得。「豚丼」はその創業当初からメニューに入れており、歴史は40年を超えるものになっています。
場所は札幌中心部からは少し離れた八軒(最寄駅はJRの八軒)の琴似・栄町通り沿い。店には大きな色付きの文字で「たかが豚丼されど豚丼」と書かれ、とても目を引くのですぐにわかるでしょう。
一番人気で店のおすすめでもある「ぶたこう」(680円税込〜)は、豚バラ肉を7mmの厚さにカットしてご飯に乗せた丼です。
そのユニークなネーミングの由来を尋ねたら、「豚肉で健康に!」とのこと。
その他ベーシックな「ロース」(680円〜)、焦がしニンニク醤油のタレで焼いた「八軒パワー」(1,080円〜)や限定の「なかおち」(980円〜)、豚丼には珍しい「激辛」(680円〜)などもあります。
「ぶたこう」には味噌汁と漬物が付き、肉量の多くなる「B・Cタイプ」には温泉玉子も付いています。
肉は程よい熟成感で、その噛み応えの分旨味も十分なもの。タレはさすがの歴史を感じさせるコク深い味わいです。温泉玉子を崩して肉とご飯と一緒に食べてみれば、これもまたまろやかな旨さを楽しめます。
「なるほど、長年の人気が納得できる」豚丼といえるでしょう。
店名:ミルキーウェイ
住所:札幌市西区八軒8条東1丁目1-19
電話番号:011-613-8613
営業時間:11:00〜14:30、17:00〜22:00(日祝は12:00開店21:00閉店)
定休日:不定休
アクセス:JR八軒駅 徒歩3分
きんちゃん:珍しい「味噌漬け」の豚丼
「豚丼」といえば、豚肉を “甘辛の醤油ベースのタレ” で焼くのが一般的ですが、ここでご紹介する「きんちゃん」は “味噌” で漬けた豚肉を焼くという珍しい豚丼です。
場所は地下鉄東西線の西11丁目から歩いて3〜4分、通りを挟んでプリンスホテルや中央区役所に面した分かりやすいところです。
この店では国産の豚肉を3日間、3種類を独自にブレンドした味噌に漬けることで柔らかく、旨味のある肉に仕上げています。
メニューは「味噌豚丼バラ肉」(600円)と「味噌豚丼肩ロース肉」(650円)が基本。
それぞれ「辛味噌」もあり(同価格)、バラ肉には「激辛味噌」(650円)「鬼辛味噌」(950円)もあります。
両方の肉が食べたいなら「バラ、肩ロースMIX丼」(味噌・辛味噌950円)が用意されています。
豚丼にはキャベツの千切りが敷かれており、味噌ダレがかけられています。
豚肉はじっくり網焼きされることで、味噌の香りがさらに引き立ち、肉を噛むと味噌の甘味と旨味が広がります。
味噌漬けの豚肉はお酒のおつまみとしても好適なので、「皿盛り」でいただくのもおすすめです。
札幌でもちょっとめずらしい味噌豚丼、ここ「きんちゃん」で味わってみてはいかがでしょうか。
店名:札幌味噌豚丼 きんちゃん
住所:札幌市中央区南3条西10丁目 S310ビル 1F
電話番号:011-281-8377
営業時間:11:30〜15:00、17:00〜22:00
定休日:日曜日
アクセス:地下鉄東西線西11丁目駅 徒歩4分
札幌で豚丼グルメを楽しもう!
かつては郷土料理として十勝地方で食べられていた豚丼ですが、近年は札幌でも本場に負けない豚丼を提供する店も増えています。
今回はそんな中から特におすすめしたい店を選んでいるので、まずは一軒訪れて自慢の豚丼を食べてみましょう。豚丼の奥深さを知り、ハマってしまうかもしれませんよ。
札幌での豚丼グルメ!ぜひ楽しんでみてください!