札幌のおすすめ蕎麦店 人気店から穴場まで厳選の店7店!

札幌のおすすめ蕎麦店 人気店から穴場まで厳選の店7店!

広大な蕎麦畑

広大な蕎麦畑

“蕎麦の生産日本一” である北海道らしく、札幌には数多くの蕎麦店があります。
おすすめの店はサツメシコラムでも今まで2回にわたってご紹介してきました。
今回はその第3弾として、まだ取り上げていない店の中から特におすすめしたい店を選んでみました。
人気の店に穴場の店もあるので、前2回とともに札幌蕎麦店廻りの参考にしてください。

<コラム1>
<コラム2>

そば切 雨耕庵

「そば切 雨耕庵(うこうあん)」は地下鉄やJRの駅からは少し離れた場所(西区西野)ながら、いつも待ち列ができているほどの人気店です。あのミシュランガイドで(札幌にわずか4軒のみという)ビブグルマンを獲得していることも、人を集める理由になっているのでしょう。

店は古民家を思わせる渋い造りで、ベテランそば職人が夫婦で店を営みます。
使う蕎麦は「ぼたん」という希少な品種で、蕎麦殻を取り除いて石臼で挽いた「(丸)抜き」と、殻付きの実(玄蕎麦)をそのまま挽いた「田舎」という2種類のそばを用意しています。「田舎」には一日限定5食の「太打ち」もあります。

「丸抜き」と「太打ち田舎」も盛り合わせ

「丸抜き」と「太打ち田舎」も盛り合わせ

品書きは冷たい「もりそば」系(800円税込〜)と温かい「かけそば」系(850円税込〜)に分かれ、それぞれ「おろし」や「かしわ(鶏肉)」「かき揚げ」などの組み合わせが並びます。どれもが素朴なものながら、蕎麦の香りと滋味が一体となった「ぼたん」独特の「そば」が味わえます。

素朴ながら味わう深い「かき揚げ」

素朴ながら味わう深い「かき揚げ」

“和” の風情漂う空間で、これらの「そば」をしみじみと味わう。この店ならではの趣といえるでしょう。

・正式店名:そば切 雨耕庵
・住所:札幌市西区西野6条5丁目5-25
・電話番号:011-662-7361
・営業時間:11:30〜17:00(売り切れ終了)
・定休日:火・水曜日
・アクセス:地下鉄東西線発寒南駅 徒歩30分(バスあり)
・平均予算:1〜2,000円

<サツメシ記事>

一水庵

札幌市電の西線9条旭山公園停留所すぐ近くに店を構える「一水庵(いっすいあん)」は、札幌でも屈指の評価を受ける蕎麦店。この店も札幌に数少ない(4軒のみ)ミシュランのビブグルマン獲得店なのです。一般住宅のような玄関を入って店内に入れば、ちょっとした庭が眺められる落ち着いた雰囲気で、適度な間隔でテーブルが配置されるゆったりとした造りになっています。

バランス良い「並み粉せいろ」

バランス良い「並み粉せいろ」

「そば」は手打ちで3種類を用意します。
「並み粉せいろ」(820円税込〜)は道内産蕎麦の標準粉を二八(つなぎ二割:蕎麦粉八割)に仕立てたのど越しと香りのバランスが良いそば。
「粗挽き田舎」(850円〜)は挽きぐるみの蕎麦粉を外一(つなぎ一:蕎麦粉十の割合)
そして「御膳更科(さらしな)」(930円〜)は蕎麦の実の芯部分だけを使った白い上品な「御膳粉」を二八で打ったそばです。なお、粗挽きと御膳更科は数量限定になります。

白く上品な「御膳更科」

白く上品な「御膳更科」

そばつゆはじっくり時間をかけて、無化調・無添加にこだわったもの。
種物は主に「天ぷら」「鴨」「にしん」の組み合わせ。その他、独特な「冷やし浅草」(1,100円、冷やしたぬき風)や「巣ごもり」(円、納豆+6種の味)などもあります。

ゆっくり市電に揺られて「一水庵」を訪れて、これらの名物そばを味わう。これも札幌グルメの楽しみといえるでしょう。

・店名: 一水庵
・住所:札幌市中央区南9条西15丁目1-36
・電話番号:011-532-7151
・営業時間:11:30〜15:00
・定休日:火曜日・第1・3月曜日
・アクセス:札幌市電 西線9条旭山公園 徒歩1分

板そば なみ喜

「板そば なみ喜(なみき)」はその名のとおり、札幌では珍しい「板そば」が食べられる店です。板そばとは山形県の内陸部の郷土料理で、長い板や木箱に盛り付けるそばの食べ方です。
ご主人は山形で出会ったその板そばを札幌でも味わってもらおうと、「板そば なみ喜」を開店しました。

「板そば」(写真は中)

「板そば」(写真は中)

なみ喜の「そば」はつなぎを加えず蕎麦粉のみで打つ“十割蕎麦”で、色の濃い太めの田舎蕎麦です。一見 “重量感” のある「そば」ですが、食べてみると “しなやか” でのど越しも良いことに驚きます。これを板木箱に盛って提供しますが、その “盛り” の良さもこの店の売りで、普通盛りの「ざる」(720円税込)に対して「中」は2倍の量で1,050円とお得な設定になっています(その他各種サイズあり)。

人気の「鳥天」

人気の「鳥天」

天ぷら系も人気で、特に国産の生鶏肉にこだわった「鳥天」は店の名物になっています。鶏天3枚に2種の野菜と板そばを組み合わせ「鳥天ざる」(980円)は「ざる」にわずか260円というコスパの良さで、この店の一番人気メニューになっています。

「なみ喜」にはそば以外に各種「うどん」やごはん物もあり、駐車場も完備。家族連れやグループでの食事にも便利な店としておすすめの一軒です。

・正式店名:板そば なみ喜
・住所:札幌市北区北24条西13丁目2-1
・電話番号:011-746-0156
・営業時間:11:00〜20:30(L.O.20:00)
・定休日:木曜日
・アクセス:地下鉄南北線北24条駅 徒歩20分
・平均予算:1〜2,000円

<サツメシ記事>

蕎麦さとやま

「蕎麦さとやま」は中心部からは少し離れた場所ながら、札幌の蕎麦好きが集まる人気の店です。
人気の理由 “その1” は、「三たて」にこだわったそばを提供していること。三たてとは「挽きたて・打ちたて・茹でたて」のことです。玄ソバの脱皮から石臼挽きの製粉、そしてそばの手打ちまでを全て店内で行っているのです。
そんなこだわりによる「せいろ」(800円税込)は蕎麦の香りとのど越しを楽しむことができます。

“三たて”の「せいろ」

“三たて”の「せいろ」

“その2” はこの店独自のメニューがあること。中でも “さとやま活火山” の別名がある「特製カレー南蛮」(1,100円〜)は店の一番人気。辛さを北海道の山に例えており、さとやま(普通の辛さ、これも「山」です)〜モエレ(中辛+50円)〜ニセコ(辛口+50円)〜タイセツ(大辛+100円)と、山が高くなるほど辛さも増すというユニークな設定になっています。

“さとやま活火山”の「特製カレー南蛮」

“さとやま活火山”の「特製カレー南蛮」

蕎麦屋ならではのつゆに、じっくり炒めて甘みを引き出した玉ねぎ、そして15種類のスパイスで作るその「そばつゆ」はまさに本格的なカレーです!
そばを食べ終わった後には蕎麦湯を加え、ライス(小150円〜)を投入すればスープカレーとしても味わえます。
「蕎麦さとやま」で “活火山登山” を楽しんでみてはいかがでしょうか。

・正式店名:蕎麦さとやま
・住所:札幌市東区苗穂町10-3-15
・電話番号:011-702-0139
・営業時間:11:00〜15:00、17:00〜20:00(L.O.19:30)
・定休日:水曜日不定休
・アクセス:JR苗穂駅・地下鉄東豊線環状通東駅 各徒歩15分
・平均予算:1〜2,000円

<サツメシ記事>

手打ちそば みなと

「そばは細打ちでのど越しスッキリが好き」、そんな方が多いかもしれません。
しかしたまには太くて “噛んでおいしい” そばも良いものです。
そんなそばを食べるなら「手打ちそば みなと」がおすすめ。腕利きの女性店主による “太打ちそば” が名物で、手作り感あふれる一品料理とともにお酒も楽しめる蕎麦店です。

店はカウンター席とテーブルがゆったり配置され、通し営業なのでいつでも食事ができ、昼飲みも楽しめます。名物は挽きぐるみ粉を二八で打った太めの「そば」。のど越しを楽しむというより、噛んで蕎麦を味わう、そんなそばです。

太め手打ちの「もりそば」

太め手打ちの「もりそば」

「もりそば」(750円税込)を食べてみれば、そばを “手繰る” というよりも「そばがき」を食べているように感じ、蕎麦の滋味を存分に楽しめます。
温かいつゆにもよく合うので、「かけそば」(750円)も人気です。この2種類のそばを両方食べたいという注文も多く、少し量を減らして組み合わせた「かけそば と もりそば」(1,200円)セットも用意しています。

おつまみ一番人気の「鶏皮ぽん酢」

おつまみ一番人気の「鶏皮ぽん酢」

その他「鶏皮ぽん酢」(500円)や「三升漬」(300円)など、おつまみに最適な一品も揃っており、昼飲みをゆっくり楽しむのもよいでしょう。

・正式店名:手打ちそば みなと
・住所:札幌市中央区南8条西8丁目521-36 瀬比亜館1F
・電話番号:011-532-3710
・営業時間:11:30〜20:00
・定休日:水曜日
・アクセス:札幌市電東本願寺停留所 徒歩3分
・平均予算:2〜3,000円

<サツメシ記事>

蔵美庭gravity

すすきので “蕎麦も味わえる日本酒バー” として人気だった「蔵美庭/gravity(グラヴィティ)」が西14丁目の南大通沿いに移転しました(2021年3月)。店名も「蕎麦に銘酒 蔵美庭gravity」に変え、日本酒と楽しめる蕎麦屋を堂々名乗っています。

店名の「gravity」とは、英語で「重力」のこと。ワイン造りにおける「gravity flow」という “重力を利用して果汁やワインを負荷がかからないように移動させる” という手法に由来しています。その思いとおりの “自然のまま、肩の力を抜いた店” になりました。

シンプルな「もり」

シンプルな「もり」

「そば」は時期ごとに各地の蕎麦を厳選し、店内の石臼で蕎麦粉を挽いています。
まずはシンプルな「もり」(800円税込)がおすすめ。蕎麦の香りとのど越しが楽しめるからです。

「蟻巣石の碾きたてそばがき」

「蟻巣石の碾きたてそばがき」

さらに蕎麦粉へのこだわりを感じる一品が「蟻巣石の碾きたてそばがき」(1,200円)。注文を受けてから“蟻巣石の石臼” で碾いた(挽いた)蕎麦粉で仕立てます。「そばがき」は “注文を受ければ作る” 程度で、品書きには載せない店が多い中、この店では堂々 “売り” のメニューとしています。薬味としてそばがきの上に本わさび、さらに蕎麦つゆも添えられます。じっくり味わって欲しいという思いを感じます。

「日本酒」も大きな冷蔵庫にたくさん揃えています。常に在庫も変わるのでメニューは無く、冷蔵庫を覗いて注文するシステムです(おまかせも可)。
こだわりの蕎麦と銘酒、店名どおりの楽しみがここにあります。

・正式店名:蕎麦に銘酒 蔵美庭gravity
・住所:札幌市中央区大通西14丁目3-28 SSTビル1F
・電話番号:011-252-7877
・営業時間:11:00〜21:00(L.O.)
・定休日:月曜日
・アクセス:地下鉄東西線西11丁目・18丁目駅 各徒歩5〜6分
・平均予算:3〜4,000円

<サツメシ記事>

東家 丸井今井店

北海道で最もその名を知られ、多くの系列店を誇る店が釧路を本店とする「東家(あずまや)」です。札幌にも何軒かその系列店があり、「東家 丸井今井店」もその一軒です。店名のとおり百貨店「丸井今井 一条館」の地下に出店しており(地下鉄大通駅の)地下道直結で、雨や雪の日もアクセスに便利。さらに通し営業なので、買い物ついでなどに気軽に寄れることなども、この店を紹介したい理由です。

「更科」と「手打ち」のセット

「更科」と「手打ち」のセット

もちろん、その料理も魅力的であり、中でも「そば膳」(1,301円税込)はおすすめのセットです。この店で注文に悩むことも多い「更科(白いそば)」と「手打ち」のセット盛り、東屋名物の「そば寿司」、さらに蕎麦屋定番の「天ぷらと玉子焼き」が付いています。更科と手打ちには、それぞれに専用のつゆを用意してくれます。

「そば寿司・玉子焼き・天ぷら」のセット

「そば寿司・玉子焼き・天ぷら」のセット

その他、「天ぷら・とろろ・いくらおろし」3種類のそばに、そば寿司、「そばいなり」が付いた「そば三昧」(1,401円)なども人気です。これらのセットはお酒のおつまみとしても向いており、「利き酒セット」(1,210円)とのを組み合わせがおすすめです。

休日の昼下がり、ふらりと寄ってそばとお酒を味わいながらゆっくり過ごす。この店ならではの楽しみ方といえるでしょう。

・正式店名:東家 丸井今井店
・住所:札幌市中央区南1条西2丁目 丸井今井1条館 B1F
・電話番号:011-205-1511
・営業時間:10:00〜20:00(L.O.19:30)
・定休日:丸井今井に準じる
・アクセス:地下鉄大通駅直結
・平均予算:1〜2,000円

<サツメシ記事>

札幌で蕎麦店巡りを楽しもう!

今回は「札幌のおすすめ蕎麦店第3弾」として、札幌の蕎麦巡りに外せない店をご紹介しました。
ミシュラン・ビブグルマン獲得の人気店から新進の期待店まで、どの店も “こだわり” や “売り” を持っていることがお分かりいただけたと思います。
ぜひ、この記事を参考に、札幌の蕎麦店巡りを楽しんでください!